Apple Watchの「Series 6」と「SE」、どちらを選ぶ? 実際に使って分かった“違い”(2/4 ページ)
前モデルから正統進化を遂げた「Apple Watch Series 6」と、価格を抑えた「Apple Watch SE」について、実際に両機を使ってみた印象を交えつつ、購入検討時にどんなところにチェックすればよいのかを紹介していこう。
ディスプレイの常時表示ってやっぱり便利?
先述したSeries 6が対応する「常時表示ディスプレイ」が、どんな場面で便利なのかを考えてみたい。筆者が思う主なメリットは3つある。Series 5で導入された頃に既出の情報だが、あらためておさらいしておこう。
1つ目は、使用者以外にも文字盤が見えることだ。常時表示非対応のApple Watchでは、周りから見たときに文字盤が真っ黒なまま。これが常時表示ディスプレイ対応モデルなら、ある程度他人からも見える状態になる。なお、コンプリケーションの表示について、カレンダーなどプライバシーに関する情報はしっかり伏せられるので安心だ。
2つ目は、腕を動かさないときも画面表示をすぐに確認できることだ。例えば、満員電車で腕を動かせないとき、長距離の高速ドライブでハンドルを離せないとき、ノートPCでタイピングをしているときなど、常時表示があればそのまま時間を確認できるが、非対応モデルでは画面表示が真っ暗になってしまう。
3つ目は、一部ワークアウトの進捗(しんちょく)を確認しやすいことだ。常時表示はワークアウトの計測中画面でも機能するため、例えばエアロバイクを漕いでいる間に心拍数などを確認しやすい。常時表示がないと、こうした計測中でも画面が真っ暗になってしまう点で異なる。
Series 6の常時表示ディスプレイは何が便利?
ただし、こうした特徴を備えていても、前世代のSeries 5(watchOS 6)の常時表示ディスプレイには、使い勝手の上で課題もあった。それは「常時表示中にタッチ操作ができなかった」という点だ。常時表示中のウォッチはあくまでスリープ状態だったので、画面タッチなどで一度スリープ復帰をしてから、再度タッチをして操作する必要があった。
実は、watchOS 7ではこの点が改善されている。常時表示中に画面をタッチしても、スリープ復帰の時間のギャップを待たずに直接操作可能だ。例えば、常時表示中のコンプリケーションをタップしてアプリをショートカット起動したり、コントロールセンターや通知センターをサッと開いたりできる。筆者としてはこの改良が加わったことで、常時表示ディスプレイに対する不満が解消され、非常に頼もしい存在になったと感じた。
【訂正:2020年10月24日10時5分 初出時に、Apple Watch Series 6では常時表示中のスリープ時にタッチ操作が可能になった旨を記載していましたが、こちらはwatchOS 7で改善された機能のため、Series 5でも可能です。おわびして訂正致します。】
また、Series 6の常時表示ディスプレイは輝度も上がっている。そのため、文字盤の細かい部分などの視認性が改善された。ただし、前モデルと比較して目を凝らしてチェックしなければ変わったかどうか気付かないくらいの差ではあるので、「常時表示でも少し見やすくなった」くらいの認識で問題ない。
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