Apple Watchの「Series 6」と「SE」、どちらを選ぶ? 実際に使って分かった“違い”(1/4 ページ)
前モデルから正統進化を遂げた「Apple Watch Series 6」と、価格を抑えた「Apple Watch SE」について、実際に両機を使ってみた印象を交えつつ、購入検討時にどんなところにチェックすればよいのかを紹介していこう。
9月に発表されたApple Watchの新モデルは2種類。前モデルから正統進化を遂げた「Apple Watch Series 6」と、価格を抑えた「Apple Watch SE」だ。本項では、実際に両機を使ってみた印象を交えつつ、購入検討時にどんなところにチェックすればいいのかを紹介していきたい。
2モデルの違いを確認しよう
Series 6とSEを腕に装着し、文字盤を表示して比較してみよう。実はこの状態で見た目に大きな差はない。ケースサイズの仕様は、Series 6が縦40×横34×厚さ10.7mmであり、SEが縦40×横34×厚さ10.7mm、と一致。両機ともにSeries 4で採用されたベゼルレスでコーナーがラウンドしたディスプレイを採用しており、ケースの4隅までを生かした文字盤デザインを楽しめる。
ただし、デザインに違いがないわけではない。チェックするポイントは2つある。1つ目は、選択できるバリエーション。2つ目は常時表示ディスプレイの有無だ。
1つ目の「選択できるバリエーション」については、Series 6の方が豊富だ。ケースの素材はアルミニウム、ステンレススチール、チタニウムの3種類を選択でき、仕上げは「スペースグレイ」「シルバー」「ゴールド」「グラファイト」「スペースブラック」「チタニウム」「ブルー」「レッド」の8種類がある。しかしSEは、ケースの素材がアルミニウムしかなく、仕上げも「スペースグレイ」「シルバー」「ゴールド」の基本3色のみ。
ブランドとのコラボモデルについても、アルミニウムケースであるナイキモデルはSeries 6、SEともに選択できるが、ステンレススチールケースであるエルメスモデルはSeries 6のみで選べる点が異なる。
日常やフィットネス利用を想定して軽量なアルミニウムケースを選択する人にはどちらのモデルを選んでもさほど差はない。しかし、予算が十分にあり、ドレスやスーツに合わせるためにステンレススチールやチタニウム特有の質感を求める場合や、ケースの側面そのものに、青や赤の色味が欲しいという場合は、この時点でSeries 6一択となるだろう。
バンドについては、デフォルトのセットで「レザー」や「ステンレススチール」が選べるのはSeries 6のみとなっているが、「Apple Watch Studio」からカスタマイズすれば、SEでもこれらのバンドが選択できるようにはなっている。ただし、ケースに接する部分の素材の違いが目立ってしまうので、細部を気にする人にはイレギュラーな組み合わせはあまりお勧めしない。
ちなみに、新たに追加された「ソロループ」バンドはどちらのモデルでも利用可能だ。留め具がなく、伸縮性のソフトシリコーンを使ったバンドゆえに、購入時のサイズ選択こそ慎重に行う必要はある。しかし、腕まわりが常に同じ厚みであるため、ノートPCを操作する際などにも邪魔にならない快適な装着感がメリットだ。
2つ目の「常時表示ディスプレイ」については、Series 6のみが対応する。その名の通り、腕を動かさずとも画面が真っ暗になってしまわないため、常に時計らしいウォッチフェースデザインが楽しめる。ちなみに、常時表示以外の仕様について、すなわち解像度や輝度などについては、両機で特に違いはない。
上述したような特徴を踏まえると、Apple Watchのファッションアイテムとしての側面を重視するならSeries 6を選ぶべきだと思う。反対に、そこを妥協でき、通知やアクティビティーの計測など、基本的なスマートウォッチとしての機能に期待するのならSEを選んだ方が価格を抑えられるというメリットがあるわけだ。
関連記事
- ついに携帯電話として独立したApple Watch ただし料金プランには課題も
2020年のApple Watchは、正統進化した「Series 6」と廉価モデルの「SE」を用意した。SEのような廉価モデルは、シェアを拡大する上で重要になる。watchOS 7のファミリー共有設定もシェア拡大の鍵を握るが、auが提供する料金プランには課題があると感じた。 - 血中酸素量も測定できる「Apple Watch Series 6」と廉価版の「Apple Watch SE」が9月18日発売
Appleが新型Apple Watchを2種類発表した。血中酸素濃度を計測できる最新モデルと、旧モデルをベースにした廉価版という組み合わせで、Apple Watch Series 3も引き続き併売される。 - 「Apple Watch」のフィットネスサブスクサービス「Fitness+」、月額9.99ドル
AppleがApple Watch Series 3以降で使えるサブスクリプション制フィットネスサービス「Fitness+」を発表した。月額約10ドルで、毎週新しいワークアウトプログラムを提供する。まずは日本を含まない6カ国で年内に提供を開始する。 - auがApple Watchに独自番号を割り振る「ウォッチナンバー」を9月17日から提供 月額350円(税別)から利用できる「移行キャンペーン」も
auが、Apple Watchに独自の電話番号を割り振り、独立して音声通話やデータ通信を行える「ウォッチナンバー」の提供を開始する。それを記念して、「ナンバーシェア」からの移行者を対象とする月額料金の割引キャンペーンを実施する。 - 「iPhone 12/12 Pro」先行レビュー カメラからMagSafe、5Gまでを速攻試した
10月23日に発売される「iPhone 12」と「iPhone 12 Pro」を発売に先立ち試用することができた。デザインが一新し、特にiPhone 12の進化が大きいと感じた。カメラやMagSafe、5Gについても短い時間ではあるが試してみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.