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Xiaomiなら、約5万円でSnapdragon 865+1億画素カメラ搭載スマホが手に入る山根康宏の海外モバイル探訪記

Xiaomiと言えばハイエンド・高コスパモデルを得意としますが、9月に発表された「Mi 10T」シリーズは、Xiaomiらしい優れた製品に仕上がっています。「Mi 10T Pro 5G」は5万円台ながら、Snapdragon 865や1億画素カメラを搭載しています。スペックを抑えた「Mi 10T 5G」もあります。

 5Gサービスの世界的な広がりに合わせるように、Xiaomiも積極的に5Gスマートフォンを海外展開しています。Xiaomiと言えばハイエンド・高コスパモデルを得意としますが、9月に発表された「Mi 10T」シリーズは、Xiaomiらしい優れた製品に仕上がっています。


Mi 10Tシリーズ最上位モデルの「Mi 10T Pro 5G」

 Mi 10T 5GとMi 10T Pro 5Gはカメラ以外のスペックはほぼ共通です。プロセッサはSnapdragon 865、ディスプレイは6.67型(1080×2400ピクセル)、バッテリーは5000mAh、インカメラは2000万画素です。本体サイズは76.4(幅)×165.1(高さ)×9.3(奥行き) mm、重量はMi 10T 5Gが261g、Mi 10T Pro 5Gが218g。この差はカメラモジュールの差でしょう。あとはメモリ構成が両者で若干異なります。


Mi 10T Pro 5Gの背面。基本スペックはMi 10Tと同等だ

 カメラはどちらも長方形の台座に大きいカメラと小さいカメラ2つを並べるデザイン。最高画質カメラはMi 10T Pro 5Gが1億800万画素、Mi 10T 5Gが6400万画素です。1300万画素の超広角カメラと500万画素のマクロカメラは共通しています。

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Mi 10T Pro 5G(左)とMi 10T 5G(右)。カメラ部分の表記も異なっている

 両モデルとも触ってみると動作が快適なのは当然ですが、よりサクサクと動いてくれる印象を受けます。それもそのはず、ディスプレイのリフレッシュレートは144Hzとかなりの高速。アクションゲームなどの利用にも十分向いていそうです。なお、消費電力を抑えるために144Hz、90Hz、60Hzに切り替えられます。


最大144Hzのリフレッシュレートに対応

 香港での価格はMi 10T 5Gがメモリ8GB+ストレージ128GBで3399香港ドル(約4万6000円)、Mi 10T Pro 5Gがメモリ8GB+ストレージ256GBで3699香港ドル(約5万円)。ストレージとカメラスペックを考えると、Mi 10T Pro 5Gの方がお得でしょう。しかし5万円でスナドラ865と1億画素カメラが手に入るだなんて、Xiaomiは5Gスマートフォン市場で本気でシェアを奪いに行っているのでしょう。


Mi 10T Pro 5Gの方がMi 10T 5Gよりコスパは高い

 Mi 10 Pro 5Gの1億800万画素カメラはちょっと離れた景色を撮っても一部を拡大して十分きれいに写してくれます。できれば外に持ち出して試したいもの。約5万円ですから店舗で実機を触りながら「このまま買ってしまおうか」と思ってしまいました。それくらいコスパが高いのです。


1億800万画素カメラを手軽に使いたくなる

 1億800万画素で撮影した写真のファイルサイズは1枚あたり30MB程度でした。気に入ったシーンを切り取っても十分きれいな画質で、SNSへのシェアもはかどります。外部メモリが使えないので、全ての写真を最高画質で撮るとあっという間にストレージが埋まってしまいそうですが、1億800万画素カメラは使い出すと病みつきになるかもしれません。一方、カメラは普通に撮れればいい、というひとなら6400万画素のMI 10T 5Gでもよさそうです。

 価格も大きな魅力のMi 10T 5Gシリーズ、日本の5G普及拡大のため国内投入を検討してほしいものです。


5Gで高画質な写真やビデオを自在に送れるMI 10Tシリーズ。日本登場が待ち遠しい

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