可変式望遠レンズだけじゃない 「Xperia 1 III」のカメラはココが変わった(2/2 ページ)
ソニーのフラグシップモデル「Xperia 1 III」はカメラが大きく強化された。焦点距離を70mmか105mmに切り替えられる可変式望遠レンズを搭載。AI超解像ズームとリアルタイムトラッキングAFにも期待したい。
カメラアプリが統合されて1つに
Xperia 1 IIでは本体発売後のアップデートで「Photography Pro」が搭載され、標準カメラアプリと使い分ける必要があった。
そのとき、リアルタイム瞳AFや超高速連写など一部のXperia 1 IIならではの機能はPhotography Proのみ。逆にセルフィーや縦位置での撮影やぼけモードやパノラマは標準カメラアプリのみと分断され、使い分けるのが面倒だったのである。
それが1つのアプリに統合された。
Photography ProアプリにBASICモードが搭載され、切り替えて使えるようになったのである。これは朗報だ。Xperia 1 IIにもそのアップデートが欲しいくらい。
おかげで、BASICモードでもリアルタイムトラッキングAFや超高速連写を使えるようになった。
Xperia Proゆずりの外部モニター機能も搭載
動画関連で特筆したいのは、Xperia 1 IIIを外部モニターとして使う機能。Xperia Proで搭載された機能のサブセットだ。
Xperia Proは端末がHDMI端子を持っているのでHDMIで直結できるが、Xperia 1 IIIではUSB Type-CとHDMIの変換アダプターが必要になる(UVC対応のカメラならUSB Type-Cケーブルで直結できる)、Xperia Proは4K/60fpsやHDR10に対応するが、Xperia 1 IIIではフルHD/60fps(UVCでつなぐときは720p)と性能の差はある。
プロが現場で使うならXperia Proがよいが、そこまでの性能が不要ならXperia 1 IIIですみそうだ。
Xperia 1が掲げたコンセプトを維持しながら、より発展させて完成度を上げたのがXperia 1 III。まあカメラとしてのクオリティーや使い勝手がどうよくなったのかは実際に使ってみないと分からないいけれども、目指すところは見えてきたなと思う。
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