MVNOは減益・赤字企業が増加 東京商工リサーチ調べ
東京商工リサーチは、5月11日に「格安スマホ業者」業績調査を発表した。主要104社の売上高合計は2期連続で増収した一方、減益・赤字企業も増加しており企業間格差が広がっている。
東京商工リサーチは、5月11日にMVNO主要104社を対象とした「格安スマホ業者」業績調査を発表した。
最新決算期は2019年10月期~2020年9月期とし、前期(2018年10月期~2019年9月期)、前々期(2017年10月期~2018年9月期)と比較している。
最新期決算(2019年10月-2020年9月期)の売上高合計は、3兆4674億5000万円(前期比7.5%増、2431億5000万円増)、純利益合計は3044億8000万円(同22.0%増)と増収増益。売上高合計は前々期3兆842億9400万円、前期3兆2243億円と2期連続の増収となった。
最新期の決算で増収は85社(構成比81.7%)、減収が19社(同18.2%)。前期の増収企業は95社(同91.3%)、減収企業は9社(同8.6%)のため増収企業が前期から10社減少する結果となった。増収企業85社のうち売上高伸長率が5%未満の企業が51社(同60.0%)、5%以上10%未満が22社(同25.8%)と、増収企業の中でも伸長率の格差が広がっている。
最新期の利益は増益が53社(構成比50.9%)、減益は51社(同49.0%)で、増益企業の比率は前期から4.8ポイントダウン。増収増益は44社(前期比18.5%減)、減収減益は10社(同100.0%増)、損益別では黒字が97社(構成比93.2%)、赤字が7社(同6.7%)となった。増収増益は44社で前期比18.5%減、減収減益は10社で同100%増、赤字企業は前期から1社増加、前々期から5社増加している。
利用回線はNTTドコモ回線のみの利用が52社で半数を締め、売上高は1兆4862億1800万円(構成比42.8%)。次いでau回線のみの利用が15社で売上高は1兆2939億9200万円(同37.3%)、複数回線の利用が21社で、売上高は6381億1600万円(同18.4%)となる。売上高順ではNTTコミュニケーションズの9464億300万円が最大となった。
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