IIJmio「ギガプラン」でデータ容量のシェアやプレゼントが可能に 5Gも開始
6月1日から、IIJmioの新料金プラン「ギガプラン」にて、データ容量のシェアやプレゼント、5G通信サービスが利用可能になる。データ容量のシェアとプレゼントは、同じmioIDで契約しているユーザー(家族)間で利用できる。1GBあたり220円(税込み)でデータ容量の追加も可能になる。
IIJ(インターネットイニシアティブ)が、モバイル通信サービス「IIJmio」で4月1日から提供している新料金プラン「ギガプラン」向けに、データ容量のシェアやプレゼントなどの機能を6月1日から提供する。これらの機能はもともと4月1日の提供が間に合わず、6月に提供する予定となっていた。
データ容量シェア機能
同じmioIDのギガプランを契約している回線内で、データ容量をシェアできる。シェアできるのは10回線まで。SIMの種類(音声SIM、データSIM、eSIM)や回線(ドコモ、au)に関係なくシェアできる。
旧「ファミリーシェアプラン」では、1つのプラン(12GB)で5人までデータ容量をシェアでき、必要に応じて20GBや30GBのオプションを利用するという形だったが、ギガプランでは、家族それぞれがプランを契約する必要がある。
データ容量をシェアする際、ギガプランのどの容量を選んでもよい。2GBプラン+4GBプランの合計6GBを2人でシェアしてもいいし、2GBプラン+4GBプラン+8GBプラン+15GBプランの合計29GBを4人でシェアしてもいい。シェア機能は回線ごとに登録、解除できる(月末はできない)。
シェアをするシーンの一例として、夫婦での利用が挙げられる。例えば夫が15GBプランを契約しており、妻が後から2GBプランを契約する場合。夫はテレワークで意外とデータ容量が余りそう、妻はWi-Fiメインだが、たくさん使えるなら使いたい。このように2人とも毎月のデータ容量にムラがあっても、合計17GBに収まるなら無駄なく運用できる。なお、後から妻が契約した場合、データシェアは即時利用できる。
もう1つの利用シーンとして、1人で複数デバイスを使うことも想定される。例えばスマートフォンで音声15GBプランを、タブレットでeSIMの2GBプランを、モバイルWi-Fiルーターでデータの8GBプランを使うといった具合だ。タブレットやルーターの使用頻度が月によって異なっても、合計25GB内に収まれば問題ない。
データ容量シェアでは、任意のグループを作成し、そのグループ内でのみデータ容量をシェアすることもできる。例えば夫婦で複数デバイスを使っているけど、データ容量は個別に管理したいという場合だ。支払いは夫が一括で行うが、データ容量は夫と妻、それぞれで管理できる。グループ分けをすることで、家族の誰かに意図せずたくさん使われてしまうといったことが防げる。
データシェアの利用手順は、会員専用サイトからグループを作成し、シェアをする回線を選択する。選択した回線のチェックを外すと、データ容量のシェアはできなくなる。チェックを外した回線のデータ容量は0GBになるため、後述するプレゼント機能を使ってデータ容量を移行する必要がある。
データ容量プレゼント機能
同じmioIDのギガプラン回線にて、データ容量をプレゼント(移行)できる。シェア機能の場合、他の家族に意図せずたくさんのデータ容量を使われてしまう恐れがあるが、プレゼント機能なら、父親が子どもに必要なときだけデータ容量を移すといった運用ができる。データ容量は10MB単位で、毎月何度でもプレゼントできる。
データ容量をプレゼントできるのは、あくまで同一mioIDのメンバー(家族)に限られ、他のIDを持つユーザー(友達や同僚など)にプレゼントすることはできない。
プレゼント機能も、会員専用サイトからプレゼントしたい回線や容量を選択して申し込めばよい。
5Gオプション
会員専用サイトから「5Gオプション」に申し込むと、5G通信が利用可能になる。オプション料金は無料。5Gと4Gは、日中の時間帯なら何度でも切り替えられるが、20時~翌9時は切り替えができない。また、5G通信の利用中は、3G通信が利用できなくなる。
タイプDはドコモの5Gエリア、タイプAはauの5Gエリアで通信できる。ただしeSIMとタイプDのSMS付きSIMでは5Gは利用できない。既存プランのミニマムスタートプラン、ライトスタートプラン、ファミリーシェアプラン、ケータイプラン、従量制プランでも5Gを利用できる。
5Gの対応機種については、6月1日以降、Webサイトで動作確認済み機種を公開する。
データ容量の追加
ギガプランの契約者は、IIJmioのWebサイトから1GBあたり220円(税込み)で、データ容量(クーポン)を購入できる。月内に購入できる上限は最大20GB。
有効期限は当月末までとなり、追加したデータ容量が余っても翌月に繰り越すことはできない。IIJによると、500MBなどの容量追加も検討したそうだが、「従量制プラン」の利用状況も鑑みて、1GBなら当月内に問題なく使えると判断したとのこと。
データ容量のシェアは、有効期限の短いものから消費するので、追加で購入した容量が優先的に消費される。
ギガプラン会員専用アプリ「My IIJmio」
こちらは6月1日には間に合わないが、6月以降、iOSとAndroid向けにギガプラン会員専用アプリ「My IIJmio」を提供する。アプリではデータ残量の確認、高速通信のオンとオフ、過去のデータ利用量の確認などができる。
店舗での即時開通も可能に
6月1日から、全国のビックカメラグループやヨドバシカメラ、イオンなどの専用カウンターにて、ギガプランの音声SIMの即日開通に対応する。取り扱い店舗はIIJmioのWebサイトから確認できる。他社サービスとの比較も交え、専門スタッフによる説明を受けられるので、他社サービスかIIJmio(ギガプラン)か迷っている人は参考になりそうだ。
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