レビュー

高性能かつ高画質&高音質に 5Gゲーミングスマホ「ROG Phone 5」レビュー(3/3 ページ)

ASUSが5月26日に日本への投入を発表した最新のゲーミングスマホ「ROG Phone 5」。高い処理性能を長時間継続して発揮するための冷却性能と操作の快適さにこだわったディスプレイを搭載しているが、実際の使い心地はどうだろうか?

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ゲームプレイ支援「Game Genie」と高品質なサウンド機能

 実際のゲームプレイの支援機能も見ていこう。先ほどの「Armoury Crate」に登録されたゲームアプリを起動したあと、画面端から中央にスワイプするとゲームプレイの支援機能「Game Genie」を表示できる。


ゲーム中に「Game Genie」メニューを呼び出し、ゲームプレイの支援機能を設定できる

 Game Genieでは、ゲーム中の着信や通知オフ、画面の明るさの固定や画面録画などの機能を利用できる。充電器からの電力を本体の動作のみに使い、バッテリーの無駄な充電や発熱を防ぐ設定も可能だ。

 ゲーム中のCPU・GPUの使用率や本体温度、フレームレートなどをフロート表示する機能も、ゲームの画質設定やROG Phone 5の動作設定を追い込む際にかなり便利だ。

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画面上部のやや右に、CPU・GPUの使用率や本体温度、フレームレートなどをフロート表示

 サウンド機能は前述の通り、フロントステレオスピーカーを搭載。スマホサイズながらも、大音量かつ定位のハッキリしたサウンドを楽しめる。バトルロイヤル系ゲームだと相手の位置を音でハッキリと認識しやすい仕様だ。

 今回復活したイヤフォン端子は、音質に定評のあるハイレゾ音源対応のESS製DACを搭載。イヤフォンからやや大型のヘッドフォンまでしっかり鳴らせる。音の遅延が許されないアクションやリズムゲームを快適な音で楽しみやすい。

 いくつかゲームをプレイして動作やフレームレートを確認したところ、KRAFTON「PUBG Mobile」は60fps+HDR画質の設定で快適にプレイできた。Wargaming.net「World of Tanks Blitz」は120fps設定に対応し、ROG Phone 5のリフレッシュレート144Hzを生かした滑らかな描画が可能だ。

 もとがPCやコンシューマーゲーム機向けの高画質タイトルのmiHoYo「原神」は、従来のスマホでは難しかった最高+60fps設定で、実際に60fpsでの動作が可能になった。ただ、本体がかなり発熱するのでAeroActive Cooler 5は事実上必須となる。実際に遊ぶ際は最高+30fps設定か、60fpsのまま画質設定を落とすのが無難だ。

ゲームでドン勝を引き寄せる!拡張ボタン「AirTrigger」

 これらのゲームプレイをより快適にしてくれるのが、タッチセンサーAirTriggerや、AeroActive Cooler 5の背面ボタンだ。

 AirTriggerは本体を横向きに持つと、ちょうど左右の人差し指の位置に来る本体側面のタッチセンサーだ。Game Genieから、これらのセンサーをタッチやスワイプしたときの動作をゲームごとに保存できる。


本体側面の端にタッチセンサーAirTriggerを搭載。ゲームパッドのように、人差し指でタッチやスワイプ操作が可能になる

 バトルロイヤル系ゲームなら、射撃やスコープ利用などの操作を登録しておこう。親指のタッチパネル操作で移動や視点変更しつつ、同時に人差し指のAirTriggerで射撃が可能になる。一般的なプレイヤーは親指2本だけ操作しているが、こちらは4本の操作でより素早い動作が可能になる。

 AeroActive Cooler 5背面の2つのボタンも加えれば、中指も使って最大6つの指での操作が可能になる。ここまで来れば、スマホながらもゲーム機同様の素早いプレイが可能だ。


AeroActive Cooler 5背面のボタンにも、ゲーム内のタッチ操作を割り当てられる。AirTriggerを含めると、最大6つの指でゲームプレイが可能になる

AirTriggerやAeroActive Cooler 5のボタンは「Game Genie」で管理。ゲームごとにボタンと画面上の操作の組み合わせを作成できる

高感度撮影に対応した6400万画素カメラ

 最後に、カメラ機能にも触れておこう。カメラ構成は標準の広角6400万画素カメラ、超広角1300万画素カメラとマクロカメラを搭載。夜景撮影のナイトモードやマニュアル撮影にも対応。ハイエンドモデルらしい高い撮影機能も搭載している。


ソニー製IMX686センサーの広角6400万画素カメラと超広角1300万画素カメラ、マクロカメラを搭載

ナイトモードを搭載。明るい駅周辺と、肉眼では見えない右上後ろの暗いビルまで明確に描けている

ゲームから映画配信まで快適に楽しめる

 ROG Phone 5は前モデルとほぼ同じサイズと重量ながら、さらに高い処理性能と高音質サウンド機能を搭載。自宅でも外出先でも、ゲームから動画や音楽まで、あらゆるエンタメを快適に楽しめるモデルに仕上がった。

 また、日本でも長年PCやスマホを供給しているASUS製だけあって、他社ゲーミングスマホと違い、メニュー画面の日本語が正しい。日本語入力のATOKもプリインストールされている。さらに、動画配信サイト向けの著作権保護にもしっかりと対応。Netflixに関してはHDRムービー配信に公式対応している。細かいがメーカーとしての信頼性が問われる重要な機能にしっかり対応することで、メインのスマホとしても2台持ちのスマホとしても安心して使いやすくなっている。

 現在、スマホの購入や利用スタイルは大きく変わりつつある。例えば、普段の作業はコンパクトサイズで手頃な価格のスマホを使いたいが、動画やゲームは大画面のハイエンドスマホで楽しみたいという人は多いだろう。そこで、普段使いのスマホとは別に、ゲームや動画を存分に楽しめるROG Phone 5のようなゲーミングスマホの購入も考えてみてはいかがだろうか。

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