「Xperia 1 VI」が大きな変貌を遂げたワケ 実機に触れて感じた「進化」と「足りないところ」(1/3 ページ)
ソニーは5月17日、スマートフォンのハイエンドモデル「Xperia 1 VI(マーク6)」と、ミッドレンジモデル「Xperia 10 VI(マーク6)」の実機を報道関係者に披露。カメラ、ディスプレイ、オーディオのデモンストレーションを行った。Xperia 1 VIの光学7倍ズームや、ディスプレイのアスペクト比など、実機に触れて分かったことをまとめる。
ソニーは5月17日、スマートフォンのハイエンドモデル「Xperia 1 VI(マーク6)」と、ミッドレンジモデル「Xperia 10 VI(マーク6)」の実機を報道関係者に披露した。カメラ、ディスプレイ、オーディオのデモンストレーションを行った。同日夜には一部の一般客を招き「Xperia SPECIAL EVENT 2024」を開催した。
ボディーカラーに合わせたソニー純正のケース「Style Cover with Stand for Xperia 1 VI」も用意される。背面のスタンドでXperia 1 VIを支える構造で、縦置きと横置きに対応する他、新たにリングストラップを取り付けられるようになった
ここではXperia 1 VIの実機画像と特徴を交えて、先代の「Xperia 1 V」から大きく変わったアウトカメラ、ディスプレイのアスペクト比などを中心にお伝えする。
光学7倍ズームの鮮明さはいかほどか 人を追い続けることも可能に
まずはカメラから。超広角(16mm/1200万画素/F2.2)、広角(24mm/4800万画素/F1.9)、光学ズーム対応の望遠(85-170mm/1200万画素/F2.3-3.5)で構成されるアウトカメラは、スペックよりも体験にフォーカスし、Xperia 1 Vまでの課題を克服している。
その1つが望遠だ。Xperia 1 Vは可変式の望遠レンズを搭載し、3.5〜5.2倍の光学ズームが可能だったが、Xperia 1 VIでは光学7倍と先代よりも光学域が広くなっている。倍率でいえばXperia 1 Vの最大5.2倍から最大7.1倍へと伸びている。
Xperia 1 VIのアウトカメラは超広角(16mm/1200万画素/F2.2)、広角(24mm/4800万画素/F1.9)、光学ズーム対応の望遠(85-170mm/1200万画素/F2.3-3.5)で構成される
広角カメラのイメージセンサーはXperia 1 Vと同じ2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T for mobile」。光を多く取り込めることに加え、暗所でのノイズを低減できる。超広角と望遠の2つのカメラには小型かつ高感度の「Exmor RS for mobile sensor」を引き続き採用している。
体験会ではXperia 1 Vとの比較はできなかったものの、Xperia 1 VIのアウトカメラで人物を撮影すると、超広角と広角の2つのカメラでは明るく撮れるが、望遠カメラでは暗くなってしまった。
一方で、望遠力を生かした「テレマクロ撮影」が可能なため、光学ズームのため画質の劣化を気にせずに、遠くの被写体でも大きく拡大して高精細に写し出すことが可能だ。最大倍率は約2倍となる。また、ズームレンズの構造を活用して接写するテレマクロ撮影では、花芯の状態などでも繊細さを表現し、鮮明な描写と大きなぼけ感のある撮影が可能だという。
ソニーはこれまでもカメラ機能にAIを取り入れてきた。例えば、Xperiaや一眼カメラには人間や動物の顔だけでなく、瞳にまでフォーカスできる技術を他社に先駆けて導入した。Xperia 1 VIは瞳AFをはじめとするソニーのトラッキング性能に加え、ソニーがデジタル一眼カメラαシリーズで培った「姿勢推定技術」を初搭載した。
複数人がいるようなシーンでは、1人だけを追尾できるようになっている。1度狙った被写体を骨格レベルで認識、追尾し続けるため、遮る物や人が多いシーンでも逃さずに補足できる。ただし、実際に体験した限りでは、フォーカスが外れることもあり、ほんの一瞬だけ人が交差した場合であれば、1人を追尾し続けるようだ。このあたりは体験会以外のシーンでも検証してみたい。
なお、姿勢推定技術は静止画撮影時かつ人物のみに有効で、動画撮影時、犬や猫などのペットには効かない。
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