ソフトバンク榛葉副社長に聞く 5Gエリア展開からPayPayキャンペーン、SoftBank Airまで(2/3 ページ)
ソフトバンクが5Gエリア展開やスーパーPayPayクーポン、5G対応のSoftBank Airなどを発表。5Gは2021年10月に人口カバー率80%を達成予定だが、これは当初から予定していたことなのか。PayPayでソフトバンクのスマホユーザーに限定したキャンペーンを実施する狙いは?
PayPayはもっと踏み込んでエキサイティングなものを出す
―― 次にソフトバンクのサービスについて伺います。例年、iPhone発表前後に料金改定をすることが恒例になっていましたが、今年はありませんでした。これは年初から新料金プランを入れて既に料金体系が変わっているためでしょうか。
榛葉氏 この1年は本当に「激動の1年」でした。ソフトバンクブランドのみならず、Y!mobileもそうですし、LINEMOもいったん発表した後に3GB、990円(税込み、以下同)のプランを出しています。例年以上に1年で対応を進めてきました。そのため、今回は単に料金というより、お客さまのライフスタイルや、もっと便利で楽しくお得に使っていただけるものは何なのかということを中核においた発表をしました。そちらの方が、移行期はお客さまにとってもいいのではないかと思ったからです。中でも、私どもの唯一無二のサービスであるPayPayは、お客さまから本当にご支持いただいていることを実感しています。ここに満足することなく、5000万、6000万の方が普段使いしていただけるようなコラボレーションを行います。
ただし、メリハリ無制限の7238円は(3ブランドの中で)一番高い金額ですが、実際にはSoftBank AirやSoftBank光、家族と一緒に使えばもっと安くなります。ソフトバンクブランドで無制限のプランを契約していただいている方の大多数は、4000円台や5000円台でお使いになっています。この金額をさらにというより、ソフトバンクのスマホユーザーならこんなメリットがあるという方が喜んでいただけるのではないでしょうか。
―― スーパーPayPayクーポンは、よりソフトバンクとPayPayが密接に連動したキャンペーンだと感じました。一方で、PayPayはキャリア色が薄いことでユーザーを伸ばしていた印象もあり、このトレードオフはどうお考えでしょうか。
榛葉氏 これまでも、PayPayやヤフーのEコマースとはコラボしてきました。確かにニュートラリティ(中立性)が大切なのは理解していますが、この数年で、ヤフーのEコマースならポイント10倍といった形でノウハウを積み重ねてきています。ニュートラリティを保ちつつも、ソフトバンクのスマホならさらにといったノウハウは培ってきました。ヤフーのEコマースも、それで一気に上がっていきました。3年単位や5年単位で考えるとソフトバンクのスマホの方がお得ということになり、WIN-WINの関係ができたと思っています。
今回はPayPay側も、このタイミングで「超PayPay祭」というキャリア色のない大きなキャンペーンを行います。4000数百万になったからと言って終わりではなく、もっともっと踏み込んでエキサイティングなものを出していきたいと考えています。
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