Qualcomm、スマホ向けハイエンドSoC「Snapdragon 8 Gen 1」発表
Qualcommは、スマホ向けハイエンドSoC「Snapdragon 8 Gen 1」を発表した。「Snapdragon 888」の後継に当たる。先代よりも性能は20%向上し、電力効率は30%高いとしている。
米Qualcommは12月1日(現地時間)、年次イベント「Snapdragon Tech Summit」で、次世代フラッグシップスマートフォン向けのハイエンドSoC「Snapdragon 8 Gen 1」を発表した。
先代の「Snapdragon 888」までの3桁の数字を含む製品名から、1桁の数字+世代数に変わった。
Arm v9アーキテクチャに基づく4nmプロセス製造の新しいKryoコアを採用。先代よりも性能は20%向上し、電力効率は30%高いとしている。GPUのAdrenoも改良し、先代よりも性能は30%向上し、電力効率は25%向上した。また、レンダリング速度は60%向上した。
ゲーム性能は、電力消費を抑えつつ2倍のフレームレートで実行(または同じフレームレートを半分の電力で実行)できるとしている。
より没入感のあるサウンドを実現する「Audiokinetic」技術も初めて導入した。
通信関連では、「Qualcomm Snapdragon X65」を統合したことで、5Gネットワークで10ギガビットの速度を達成できる。Wi-FiとBluetoothは先代と同じ「Fast Connect 6900」システムを採用した。
カメラ関連では、18bit ISPを3つ内蔵する「Spectra ISP」の初採用で、最大で毎秒3.2ギガピクセルのそうどで、先代の4000倍以上のカメラデータをキャプチャする。
AI性能は第7世代のAIエンジンにより、性能が4倍向上したという。先代よりTensorアクセラレータの性能が2倍になり、電力効率は1.7倍。
ソニー、シャープ、Xiaomi、Vivo、OnePlus、OPPO、Motorola、Nubia、Realme、Redmi、Black Shark、Honor、iQOO、ZTEなどがこの新SoCを採用し、年末には搭載スマートフォンが発売される見込み。
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