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iPhoneにおけるデュアルSIM環境下の「緊急通報」不具合、iOS 15.2で解消か

デュアルSIM対応のiPhoneにおいて、一定の条件を満たすと緊急通報ができないことがある不具合が判明して約3カ月。iOS 15.2に更新すると不具合が解消することが判明した。ただし、完全に解消するとは限らないようで、更新後に正しく通常の通話を行えるかどうかの確認を行うことが推奨される。【更新】

 デュアルSIM対応のiPhoneにおいて、特定環境下で緊急通報(110/118/119番)が行えない不具合について、12月14日(日本時間)から配信が始まった「iOS 15.2」で解消していることが判明した。12月16日時点で大手キャリアはその旨の告知をしているが、Appleは特に告知をしていない。

【更新:15時35分】楽天モバイルも告知した旨を追記しました
【更新:20時】KDDIと沖縄セルラー電話も告知した旨を追記しました


NTTドコモは12月14日に「eSIMについて」を更新し、iOS 15.2を適用することで不具合が解消する旨を告知している

ソフトバンクも12月16日付で「デュアルSIMを利用する際の注意事項について」を更新し、iOS 15.2への更新を促している

楽天モバイルも12月16日付で「デュアルSIM機能をご利用時の注意事項について」を更新した

KDDIと沖縄セルラー電話も12月16日付で告知を更新した(画像はauブランドでの告知だが、UQ mobileブランドでも同様の告知を行っている)

事象の概要(おさらい)

 iPhoneにおいて緊急通報できない事象は、以下の条件を全て満たした場合に発生する。

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  • iPhoneで「nanoSIMカード」「eSIM」の両方を有効にしている(デュアルSIM機能を利用している)
  • データ通信専用(音声通話を利用できない)SIMカードでデータ通信を行うように設定している

 この事象はデュアルSIMに対応する全てのiPhone、具体的には以下の機種で起こりうる。

  • iPhone XS /XS Max
  • iPhone XR
  • iPhone 11
  • iPhone 11 Pro/11 Pro Max
  • iPhone SE (第2世代)
  • iPhone 12/12 mini
  • iPhone 12 Pro/Pro Max
  • iPhone 13/13 mini
  • iPhone 13 Pro/Pro Max

更新後は発信のチェックを

 この事象は、先述の通りiOS 15.2に更新することで解消するとされている。ただし、更新後に緊急通報以外の音声通話が正しく行えるかどうかの確認を行うことが推奨される。

 ソフトバンクでは、iOS 15.2に更新した後も緊急通報できない場合には以下の対応策を講じるように案内している。

音声回線がSoftBank/Y!mobile/LINEMOの場合

 緊急通報用番号の前に「186(発信者情報通知用のプレフィックス)」を付けて発信する

音声回線がSoftBank/Y!mobile/LINEMO以外の場合

 モバイルデータ通信の回線として音声通話可能なSIMを指定する(従来通りの対応)

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