赤字続きの楽天モバイル 三木谷氏が「23年の単月黒字化を目指す」と豪語する理由(3/3 ページ)
楽天グループの2022年の最終的な損益は3728億円の赤字で、赤字額が過去最高になった。モバイル事業の赤字が大きな要因だが、三木谷浩史は2023年ないにモバイル事業の単月黒字化を目指す。その手法として大幅なコスト削減を敢行する構えだ。
デュアルSIMサービスは「議論を進めていきたい」
プレゼンテーション後の質疑応答では、KDDIとソフトバンク、ドコモの3社が、災害や通信障害時に備えたデュアルSIMサービスを検討していることについて楽天モバイルの受け止めが問われ、楽天モバイルの社長 矢澤俊介氏が次のように回答した。
「現在、総務省がリードしている議論についてわれわれも参加しているので、その方向に沿って議論を進めていきたい。われわれはまだネットワークを作っている最中なので、まずはそこに集中していこうと思っているが、現在、楽天モバイルとしてもコミュニケーションをとっているので、詳細は控えるが、方向性としては同じ方向を見ていると思っている」
楽天シンフォニーの業績
楽天シンフォニーの業績については、タレック・アミン氏が説明した。楽天シンフォニーは設立以来の6四半期で5億ドル(約675億円)以上の収益を計上している。2022年度の売上収益は4億7600万ドルだが、「ここで止まるつもりはない」とアミン氏。現在、40億ドル以上の受注見込み案件があり、それを収益化しようとしている。
楽天シンフォニーは、Open RAN、クラウド、オペレーションのDXで強みがあるとするが、特にOpen RANで既に2億ドル以上の売上を達成。「われわれだけが、本当にレガシープラットフォームからの代替を提供している」とし、楽天が世界最大のOpen RANプラットフォームプロバイダーになっていると自信を見せた。
2023年は、取り組んでいる案件を収益化し、大幅な売上収益の増加を目指す。
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