「Apple Watch Ultra」に約12.5万円の価値はある? ランニングして分かった“タフさ”以外の魅力(3/3 ページ)
Apple Watchで最もタフなApple Watch Ultra。実際に身に着けてランニングした。12万4800円(税込み)という価格にふさわしいのか確かめてみた。
見やすいディスプレイやバッテリー駆動時間
Apple Watch Ultraを身に着けて走っていたときにも、屋外で見やすいディスプレイだと感じた。屋外かつ光を遮るものがない場所なら、最大2000ニトの高輝度の恩恵を感じる。ちなみに、この輝度は他のApple Watchの2倍。細かいがこの点もウルトラの名にふさわしい仕様である。
バッテリーの持続時間も満足しているポイントの1つだ。仕様上の数値では、Series 8やSE(第2世代)が最大18時間使用できる一方で、Ultraなら通常使用で36時間、省電力時で60時間の連続駆動が可能だ。
都内のある公園を2kmほど走りながら、走った距離や時間、心拍数などを計測してみたが、バッテリーが急激なスピードで減ることはなく、走った直後(計測を終了したとき)のバッテリー残量は80%ほどだった。もちろんどのような使い方をするかで、どれくらいバッテリーが持つのかが異なるため、あくまで一例として参考にしてほしい。
GPSについては、L1+L5の高精度2周波GPSに対応し、位置測位を正確に行いやすくなったことがトピックだが、今回は他機種との比較は行えなかったため、大っぴらにどの機種より正確、と断言できない。加えて、今回ランニングをしたのがトンネルや地下などのGPSを遮る環境ではないため、Apple Watch Ultraを長期間、あらゆる環境で試さなければできない。
Apple Watch Ultraは約12万円にふさわしい?
ここまでお伝えしたように、Apple Watch Ultraはあらゆる点で、アクティブな人に向く印象を抱く。ジェフ・ウィリアムズCOO(最高執行責任者)も発表時に「世界中の冒険家やアスリートからインスピレーションを得て、過酷な環境に向くApple Watchを作った。史上最もタフで有能。ユーザーに冒険、耐久レース、探検の限界をさらに押し広げるる万能なツールだ」とアピールしていたほど、タフで優秀なスマートウォッチといえる。
一方で、水深40mまでのレクリエーションダイビングに対応する点に関しては、当然ながらダイバー向けの機能であり、利用シーンは限定的だ。都会に住む筆者にとって、必要不可欠といえるほどの機能ではない。
Apple Watch Ultraの重量も決して軽くはなく、アルミニウムの約2倍となる61.3gとなる。腕に何かを着けている感は間違いなくある……。
しかし、画面が大きく、他のApple Watchにはないハードウェアボタン、文字盤などを備えたスマートウォッチであることに変わりはなく、使っているうちに新たな発見があり、楽しさと使い続けたいという感情に駆られる。そう考えると、約12.5万円の価値はあり、これもApple Watchの選択肢としては「十分アリ」な印象を抱いた。
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