米Orbicが日本上陸、2万円台からのスマホやタブレットを展開 参入のきっかけは“コロナ禍”(1/2 ページ)
Orbicが日本市場への上陸を果たした。日本法人のJapan Orbicがスマートフォン「Fun+ 4G」の他、タブレット「TAB8 4G」「TAB10R 4G」、ワイヤレスイヤフォン「Orbic Ear Buds」、アクセサリーを展開する。なぜOrbicが日本市場への上陸を果たしたのか、Japan Orbic社長で米Orbicエグゼクティブ・バイスプレジデントセールス&オペレーションズを担当するダニー・アダモポウロス氏がその理由について日本市場を取り巻く環境を交えて語った。
米国の携帯電話やタブレットメーカーであるOrbic(オルビック、Orbic US, LLC)が6月1日、日本市場への進出を発表した。その日本法人のJapan Orbicがスマートフォン「Fun+ 4G」の他、タブレット「TAB8 4G」「TAB10R 4G」、ワイヤレスイヤフォン「Orbic Ear Buds」、Orbicの姉妹会社であるデンマークのデザインブランド「dbramante 1928(ディブラマンテ)」のサスティナブルなアクセサリーを展開する。家電量販店やMVNOが6月下旬より順次販売する予定だ。
市場想定価格(全て税込み)は以下の通り。
- Fun+ 4G:2万4800円
- Fun+ 4G用の保護フィルム:1300円
- TAB8 4G:2万7800円
- TAB8 4G用の保護フィルム:2380円
- TAB10R 4G:3万9800円
- TAB10R 4G用の保護フィルム:2580円
- Orbic Ear Buds:4800円
左から、米Orbic APAC プロダクトオペレーションを担当するケィラブ・エドリン氏、Japan Orbic社長で米Orbicエグゼクティブ・バイスプレジデントセールス&オペレーションズのダニー・アダモポウロス氏、Japan Orbicビジネス・ディベロップメント・マネージャの島田日登美氏
スマホもタブレットも全て4G対応 イヤフォンやクラウドサービスも
Fun+ 4G、TAB8 4、TAB10R 4Gはいずれも5Gには対応せず、4G対応の製品。必要最低限の機能と性能を備え、手頃な価格を実現した。日本だけでなく、台湾、韓国、オーストラリア、インド、欧州、南米など海外のネットワークに対応しており、現地のSIMを挿入して使用できるという。
なお、OSとセキュリティアップデートをOrbicとして、最大2年保証。安心かつ継続的な利用につなげたいとしている。
Fun+ 4G
Fun+ 4Gはスマホ初心者をターゲットとした製品。プリインストールOSはAndroid 12で、必要最低限のアプリと性能を有する。プロセッサはSnapdragon 680 4Gで、4GBのメモリと64GBのストレージを搭載し、最大1TBのmicroSDをサポートする。カラーはホワイトとブルーの2色展開。背面にOrbicロゴと指紋センサーを設け、側面の電源キーとボリュームキーは本体カラーとは異なる黄色を採用している。
ディスプレイは6.09型(720×1560ピクセル)のTFT液晶を搭載する。アウトカメラは1600万画素と200万画素で構成される。インカメラは万画素。バッテリーは4000mAhで、急速充電やワイヤレス充電、FeliCaには対応しない。4Gの対応バンドは1/3/5/7/8/18/19/20/26/28/34/38/39/40/41。Wi-FiはIEEE802.11b/n/acに対応し、Bluetoothは5.0をサポートする。
TAB8 4G
TAB8 4Gは8型(1200×800ピクセル)のTFT液晶ディスプレイを搭載したタブレット。OSはAndroid 12で3GBのメモリと32GBのストレージを内蔵する。アウトカメラは1300万画素、インカメラは500万画素となっている。バッテリーは4300mAhで10Wの充電器が付属する。インタフェースはUSB Type-Cと3.5mmイヤフォンジャックを搭載する。
TAB10R 4G
TAB10R 4GはTAB 8 4Gよりも大型の10型(1200×800ピクセル)のTFT液晶ディスプレイを搭載。IP65等級の防水・防塵(じん)に対応し、MIL-STD-810相当のMIL規格に準拠しており、大画面と堅牢(けんろう)性を売りにしたタブレットだ。OSはAndroid 12で、4GBのメモリと64GBのストレージを内蔵し、最大1TBのmicroSDをサポートする。アウトカメラは1300万画素、インカメラは500万画素となっている。バッテリーは6000mAhで、Quick Charge 2.0をサポート。18Wの急速充電器が付属する。インタフェースはUSB Type-Cと3.5mmイヤフォンジャックを搭載する。
Orbic Ear Buds
Orbic Ear BudsはBluetooth 5.2をサポートするイヤフォン。SBCとAACのコーデックに対応する。プロセッサは「BT8926B」となっている。重量は片耳が約5.2g、充電ケースが約28.2gだ。
クラウドサービスOrbic Cloudも提供
Orbic Cloudは写真や書類などを保管、管理できるクラウドサービス。FUN+ 4G、TAB8 4G、TAB10R 4GにOrbic Cloudアプリがプリインストールされており、ユーザーは5GBのデータを無償でクラウドへアップロード、保存できる。Orbicは今後、エンドユーザーが関心のあるデータを1カ所に保存し、必要に応じて拡張・整理できる、個人向けの使いやすいクラウド ソリューションの提供を有償化を含め検討、構築するという。
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