「motorola razr 40 ultra」は折りたたみスマホの新時代を開拓する端末 たたんだ状態でもさまざまな使い方が可能(1/2 ページ)
モトローラの最新スマホ「motorola razr 40 ultra」が日本でも発売される。今回は海外版を総務省の特例制度を用いて実際に使ってみた。縦折型のフリップタイプのスマホで、たたんだ状態でもさまざまなアプリを利用でき、まさに折りたたみスマホの新時代を開拓する端末といえる。
モトローラの最新スマートフォン「motorola razr 40 ultra」が日本でもオープンマーケットとIIJmioにて8月下旬以降に発売される。それに先立ち、筆者は先行して販売された海外版を利用できる機会があったので、今回はこちらを用いて使用感を紹介したい。
レビューに先立ち、先行販売された海外版にて試したため、カラーは現時点では日本で展開しない「Viva magenta」となる点、総務省の特例制度を用いての使用となる点はご了承いただきたい。
大画面のカバーディスプレイで新次元の体験へ できることの幅が一気に広がる
razr 40 ultraはフリップタイプの縦折型のフォルダブルスマートフォン。同社のフィーチャーフォンでもおなじみ「razr」の名前を持つ商品で、日本向け価格も約15万5800円(モトローラ直販の税込み価格)とプレミアムラインのスマートフォンとなる。
特徴としては3.6型の巨大なカバーディスプレイが目につく。アウトカメラを大きなパンチホールに感じさせるまで拡大したディスプレイを活用することで、今までにない体験が可能となっている。ここからはカバーディスプレイを用いた体験を中心に記していく。
フリップタイプのフォルダブルスマートフォンにおいて、カバーディスプレイは通知やクイックアクションといった「スマートウォッチ」的な用途で利用されることが多かった。
その一方で、モトローラでは日本でも発売されたrazr 5Gをはじめ、早くからカバーディスプレイでAndroid向けアプリを起動できるように設計されていた。razr 40 ultraではその路線をさらに進化させ、通知のみならず「第2の画面」として普通に利用できるまでの表示領域を獲得した。その結果、多くのアプリが動作し、ブラウザはもちろんLINEなどのメッセンジャーアプリやSNSなども無理なく表示することができる。
もちろん、大画面を生かしたエンタメ体験もいいものだ。フリップタイプを生かしてテント型に置き、スタンドなどを使わずに動画視聴も可能だ。この他、アウトカメラを使用したビデオチャットや撮影時のプレビュー画面も大きな画面で表示できるので、非常にいい視聴体験が可能となっている。また、このカバーディスプレイでも画面の自動回転が機能するようになっている。これは、数多くの機種を触った筆者でも初めての経験だ。
この他、Googleマップや各種バーコード決済画面の表示はもちろん、「原神」などの人気ゲームもカバーディスプレイで動かせる。実用性はさておき、大画面のカバーディスプレイには無限の可能性を感じさせるものだ。
カバーディスプレイでのアプリ動作については、バーコードを提示するスマホ決済や会員証のアプリが特に便利だと感じた。コード決済や会員証の提示はサクッと行いたいので、画面を開かずに使えるのはありがたい。
この他、LINEなどのメッセンジャーアプリとも相性がいいと感じた。キーボードを使って返信ができるので、スマートウォッチのクイック返信よりも自由な文章を入力できる。文字入力を快適に行える点もプラス要素だ。
その一方でブラウザやYouTubeなどの動画視聴については、画面が小さいこともあってやや窮屈だと感じた。画面比率が正方形に近いこともあり、画面スクロールが多いアプリは展開した画面で利用した方がよさそうだ。ゲームなども同様で、動作レスポンスには問題ないものの、本機種のカバーディスプレイに最適化されていないものが大半だ。正直なことを言えば、操作UIが小さくなることで遊びにくくなる。
Googleマップについては地図表示には窮屈さを感じるが、行き先案内の画面では問題なく表示できるなど、アプリによっては特定の画面であれば快適に利用できるものもありそうだ。このような評価ができるくらいrazr 40 ultraのカバーディスプレイは柔軟にアプリを動作させることができるのだ。
柔軟にアプリを起動できるrazr 40 ultraだが、アプリのアスペクト比は引き継げない。そのため、基本的にアプリは再起動する形となる。ゲームなどではおっくうかもしれないが、SNSやブラウザなら不満には感じないはずだ。
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