今、あえて小型モバイルルーター「Stick WiFi」を購入した理由 これは誰向けの製品か(2/4 ページ)
ソフトバンクが超小型なルーター「Stick WiFi」を販売している。USBメモリのようなサイズ感で重量は約33g。実際に購入した理由と使って分かったことをお伝えしたい。
電源さえ確保できれば使えるが、バッテリーレスが裏目に出る可能性も
さて、ここからはStick WiFiならではの魅力と、使って分かった改善点について説明したい。
前述の通り、Stick WiFiは重量が約33gと軽い。
ソフトバンクにおけるモバイルルーターの選択肢はStick WiFiの他にも約240gの「Pocket WiFi 5G A101ZT」や、約225gの「Pocket WiFi 5G A004ZT」があるが、Stick WiFiとこの2モデルの重量差は207gと192gもある。
筆者はモバイルルーターの他にも200g台のスマートフォン、約658gの一眼レフカメラ「α7 IV」、1240gの「MacBook Air(M2)」を仕事用途で使っており、これらを200g台のモバイルルーターと一緒に持ち運ぶとなると、総重量が2kgオーバーになってしまう。
33gのStick WiFiを選んだとしてもカメラのレンズを含めると、2kgオーバーの総重量に変わりはないのだが、200g以上あるモバイルルーターを持ち歩くよりは楽になる。
軽量なStick WiFiだが、バッテリーを搭載しないため、Stick WiFi用の電源を確保しなければ、全く使えないということになる。
実際、メーカーであるZTEの製品ページには「車のUSBポートにさして移動中もつながる」との記述があり、車でも試したかったが、あいにくUSBポート付きの車を所有していないため、実際に試すことはできなかった。
では他に電源となる物はあるのか? と思い、いろいろ試してみると、USBアダプターだけでなく、スマートフォンやモバイルバッテリーなどを電源として、Stick WiFiを起動できることが分かった。
例えば、「iPhone 15」シリーズの場合、他のデバイスに“有線”で給電できる機能を持つが、Stick WiFiはUSB Type-A端子を搭載するため、「USB Type-C to C」のようなケーブルはつなげず、iPhone 15シリーズのUSB Type-CポートとStick WiFiの間に変換アダプターを挟む必要がある。
両デバイスの間に挟むアダプターは市販の物でもいいだろうが、筆者は別の用途に使っていたApple純正の「USB-C - USBアダプタ」(Apple Store価格は2780円)で試したところ、Stick WiFiが問題なく動作した。
当然ながらUSB Type-Aポートを備えるモバイルバッテリーやUSBアダプター、PCなら変換アダプターを介さずに使える。
仕事をしながらスマートフォンで撮影をしたり、手持ちで録画をしたりする場合は、スマートフォンに変換アダプターやStick WiFiが付いていると邪魔になるが、スマートフォンを机上に置いて使う分にはStick WiFiがつながっていても問題なさそうだ。ただ、スマートフォンを充電しながらだとStick WiFiが使えないので、その場合はStick WiFiをモバイルバッテリーやUSBアダプターに直接つなぐ必要がある。
電源さえ確保できればつながるStick WiFiだが、念のため繰り返しお伝えすると、災害時などで電源を確保しづらい環境になると、Stick WiFiの“バッテリーレス構造”が裏目に出るだろう。
関連記事
ソフトバンクとY!mobile、USBスティック型Wi-Fiルーター「Stick WiFi」8月30日に発売
ソフトバンクとY!mobileは、8月30日に持ち運びできる小型のLTE対応Wi-Fiルーター「Stick WiFi」を発売。USB電源と接続すればWi-Fi環境を構築でき、最大10台まで同時接続できる。楽天モバイルを固定回線として使ってみた 「月額3278円で使い放題」は圧倒的に安いけど注意点も
これから1人暮らしを始める人は、光回線を引くよりも楽天モバイルを使った方がいい場合があります。筆者も実際に楽天モバイルを光回線の代わりとして使用し、メリットが大きいと感じました。何と言っても月額3278円(税込み)でデータ通信使い放題は、他社にはない魅力です。モバイルルーターで使うオススメの格安SIM【2023年6月】:使用頻度やデータ使用量別に解説
外出先でPCやゲームのためにデータ通信を行う際に、モバイルルーターを使う人も多いでしょう。モバイルルーター専用の通信プランもありますが、格安SIMでも利用できるのがモバイルルーターの強みです。今回はモバイルルーターで使うのにオススメな格安SIMを紹介します。「ホリエのWiFi」発売、月300GBが4180円 「ドコモ回線が遅くてもauやソフトバンクの回線に自動切替」と堀江氏
エックスモバイルは「ホリエのWiFi」を10月10日に発売した。Webとエックスモバイルの店舗で申し込みの受け付けを行う。ホリエのWiFiは151の国とエリアで利用可能なモバイルWi-Fiルーターのサービスで、国内では月間300GBのデータ容量を月額4180円(税込み)で利用できる。動かせない「5Gホームルーター」 Androidスマホの「有線LANテザリング」を使えば問題解決?
大手キャリアが販売している5G対応のワイヤレスホームルーターには“動かせない”という大きな問題があります。Android 11以降を搭載するAndroidスマホの「イーサネット(有線LAN)テザリング」を使えば、スマホをルーター代わりに活用できるかもしれません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.