思い出をiPhone 15 Pro/Pro Maxで残し、「Vision Pro」で“追体験” iOS 17.2で空間ビデオを撮影可能に
米Appleは12月11日(現地時間)、「iPhone 15 Pro」「iPhone 15 Pro Max」で“空間ビデオ”を撮影可能になったと発表した。iPhone 15 Pro/Pro Maxのメインカメラと超広角カメラで撮影した奥行き感のある動画を、Apple初のMRヘッドセット「Vision Pro」で視聴可能になる予定だ。空間ビデオの撮影にはiOS 17.2へのアップデートが必要となる。
米Appleは12月11日(現地時間)、「iPhone 15 Pro」「iPhone 15 Pro Max」で“空間ビデオ”を撮影可能になったと発表した。iPhone 15 Pro/Pro Maxのメインカメラと超広角カメラで撮影した奥行き感のある動画を、Apple初のMRヘッドセット「Vision Pro」で視聴可能になる予定だ。空間ビデオの撮影にはiOS 17.2へのアップデートが必要となる。
iPhone 15 Pro/Pro MaxユーザーはiOSのアップデート後、「設定」で空間ビデオ撮影を有効にすると、4800万画素で24mm(F1.78)のメインカメラと、1200万画素で13mm(F2.2)の超広角カメラを活用した撮影が可能になる。
空間ビデオの撮影は通常の動画と同じくカメラアプリで行う。iPhoneを横向きにして両手で持ち、ビデオモードにした際に表示される空間ビデオのアイコンをタップすると、1080pかつ30fps(ダイナミックレンジ:SDR)のビデオ撮影を開始できる。撮影した空間ビデオは超広角カメラと広角カメラの画角が合うように調整された後、1つのビデオファイルとして保存される。
Appleによると、2つのカメラの他にコンピュテーショナルビデオ撮影技術と、HEVC圧縮によって、美しい空間の思い出をコンパクトなファイルサイズで保存できるという。サイズは1分間の空間ビデオで約130MBとなる。
空間ビデオはiPhone 15 Pro/Pro Maxや、その他のデバイスだと通常の2Dビデオと同じように表示され、メッセージングアプリで共有できる。iCloudを使えば、複数のデバイスで、空間ビデオを共有することも可能だ。
Vision ProはAppleが6月5日に発表した同社初のMRヘッドセット製品だ。価格は3499ドル(約50万円)。2024年初頭に米国で発売され、同年後半に他の国へも展開される予定。左右にある2つのディスプレイは計2300万ピクセルの表示が可能なマイクロ有機ELパネルを採用する。片目当たりの解像度は4K以上となる。
OSはVisionOSを採用。プロセッサはM2チップだ。12個のカメラ、5つのセンサー、6つのマイクからの入力を即時処理できるR1チップの他、空間オーディオ対応のスピーカー、操作に使うDigital Crownを備える。装着したままでも現実空間に居る人が透けて見える仕掛けもある。
これらのスペックを有するVision Proだからこそ、空間ビデオを「生き生きと映し出せ、貴重な体験や思い出を“追体験”できる」とAppleはアピールしている。追体験とは読み手が書物などに書かれている体験と同じような体験をするときに用いる言葉だが、空間ビデオの真価が「現実空間での体験をVision Proで追っかけ体験したときに発揮できる」ことから、AppleのNewsroomでは追体験と表現されているのだろう。
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