Y!mobileの“激安”縦折りスマホ「Libero Flip」を試す 普段使いなら不満なし?(2/5 ページ)
Y!mobile初の縦折りタイプのスマートフォン「Libero Flip」が発売された。これまで「高価が当たり前だった」折りたたみスマホに「安価な選択肢」ができた。実機をお借りできたので、「Galaxy Z Flip4」ユーザー視点でレビューしたい。
インナーディスプレイは折り目がほぼ気にならない
Libero Flipは、本体を開いた場合に操作できる、インナーディスプレイも搭載する。ここからは、Galaxy Z Flip4と比べてどう違うのかもチェックしたい。
Libero Flipを折り曲げて置ける角度は、60~110度の範囲内となっており、Galaxy Z Flip4(写真=右)のように110~180度の範囲で折り曲げて置くことはできない。とはいえ、この仕様によって、困るシーンはない
インナーディスプレイのサイズはGalaxy Z Flip4が約6.7型、Libero Flipが約6.9型だ。その差は約0.2型なので、ぱっと見では分からない。中央の折り目については、Libero Flipの方が目立たない。この点はよきところ。文字はゆがんで見える折り目だが、これがほぼ目立たないのは評価したい。かといって、全く折り目がない、ということではないので、誤解なきよう伝えたい。
スペック上の違いを見ると、リフレッシュレートはGalaxy Z Flip4が1~120Hzの可変式なのに対し、Libero Flipが最大120Hzとなっている。どちらもユーザーが設定項目で切り替えることは可能だが、Galaxy Z Flip4は「最適化」「標準」の二者択一、Libero Flipは60Hz、90Hz、120Hzの3段階に切り替え可能な項目が用意されている。
60Hzにすれば書き換え時の消費電力量を少なくして、より長い時間、使用できるようになるだろうが、やはり縦スクロールするX(旧Twitter)やFacebookなどを閲覧する際はかくつきが気になる。
インナーディスプレイを生かしたマルチタスクについては、Galaxy Z Flip4に軍配が上がる。例えば、アプリを2つ起動し、上半分でメールやWebサイトを見ながら、下半分でマップを閲覧する、という使い方は当然できる。
Galaxy Z Flip4に慣れた筆者としては、Libero FlipがPCライクに使えないことが不便に感じた。Galaxy Z Flip4にはフレックスモードパネルがあり、対応アプリならGalaxy Z Flip4を半開きで固定したまま、画面下部に表示されたタッチパッドで操作できる。
試しに、Zoomで会議をするとき、UIがどのように変化するのかを確かめたところ、フレックスモードパネルを有効にしたGalaxy Z Flip4ではZoomアプリでも上半分に相手の表情を確認できるプレビュー、下半分にタッチパッドが表示された。
一方、Libero Flipではフレックスモードパネルに相当するものがなく、Galaxy Z Flip4のような挙動にはならなかった。Zoomアプリはフレックスモードパネルを有効にしなければ、基本的なUIは90度直角でも180度完全に開き切っても変わらない。
Zoomの他にも、机上に置いて使うときに、フレックスモードパネルのタッチパッドで、ギャラリーアプリの写真を切り替えて使うなど、手に持たなくても片手で操作できるフレックスモードパネルが便利だと感じるので、Libero Flipにも同じようなものが欲しかった。
とはいえ、端末メーカーがこのようなモードを自社製品に搭載させる場合、UIのカスタマイズが必要になり、その分のコストが価格にも反映されるはずだ。この点はGalaxy Z Flip4ユーザーである筆者のわがままといえるので、Libero Flipの後継機があるのか否かは分からないが、次期モデルに少し期待したい。
関連記事
Y!mobile初の縦折りスマホ「Libero Flip」発表 一括6万3000円で国内MNO最安値うたう
ソフトバンクは2月19日、Y!mobile初の折りたたみスマートフォン「Libero Flip」を発表した。Y!mobileオンラインショップ価格は6万3000円(税込み)。国内MNOとして29日から独占販売する。折りたたみスマホ「motorola razr 40s」が“実質1万円以下”の衝撃 不安要素は法改正か
モトローラ・モビリティ・ジャパンは、フォルダブルスマートフォンの最新モデル「motorola razr 40」「motorola razr 40s」を日本に導入する。razr 40は、フォルダブルスマホのミッドレンジモデルという位置付け。ソフトバンク向けのrazr 40sはMNPや22歳以下が新規契約した際の“実質価格”は9840円まで下がる。モトローラが“ultraじゃない”折りたたみ「razr 40/40s」を投入する狙い ソフトバンクは一括9万円台で攻める
モトローラ・モビリティ・ジャパンは11月20日に折りたたみスマートフォン「motorola razr 40」「motorola razr 40s」を発表した。「razr 40 ultra」よりも安価な点がアピールされた。日本市場への投入理由をモトローラ・モビリティ・ジャパンの松原丈太社長が語る。すき間なく折りたためる「Galaxy Z Flip5」が9月1日に日本上陸 ドコモとauで取り扱い
Samsung Electronicsの「Galaxy Z Flip5」が、NTTドコモとauを通して日本で発売されることになった。日本向けモデルにはおサイフケータイも搭載される。ヒンジが壊れて開けなくなった「Galaxy Z Flip4」 修理や売却はできる?
折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip4」(楽天モバイル版)が壊れた。ヒンジにゴミが混入したことが原因と思われる。修理できるのか、いくらかかるのか――実際に確かめた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.