スマホで試せる3つの音声対話型AIアプリを紹介 私たちは彼らと友達になれるか:“陽キャ”なAI「Cotomo」と話そう(1/2 ページ)
人工知能を持ったロボットと心を通わせるといったストーリーは昔から人気のあるコンテンツの1つです。生成AIを使って「おしゃべり」できるようになった今、そのフィクションが現実味を帯びてきました。今回は、音声対話型AI「Cotomo」を試します。
古くは「2001年宇宙の旅」の「HAL9000」、最近では「M3GAN ミーガン」など、これまでAI(人工知能)を題材にしたさまざまな映画が作られてきました。HAL9000は、乗組員と人間のようにコミュニケーションを取りながら無事に木星へたどり着けるように船内の制御を行うなど、ミッション成功に向けて協力することが期待されていました。ミーガンは、時に子どもの話し相手として、また時には子どものボディーガードとしての役割を持つAI搭載の人形でした。
上に挙げた映画は、どちらもAIが意図せぬ挙動をしてしまいましたが、自分で考えて行動したり話したりするロボットが登場する作品「鉄腕アトム」や「イヴの時間」「AIの遺電子」などにみられるように、人とAIがコミュニケーションにより心を通わせることは、人々が持つ夢の1つといえるでしょう。
その実現に一歩近づくかのように、最近は音声でも自然なやりとりのできる生成AIが登場しています。
生成AIを使った音声会話アプリ
「ユーザーが音声で機器と対話する」ものとして、多くの人はAppleの「Siri」やGoogleの「Google アシスタント」、Amazonの「Alexa」が思い浮かべるでしょう。
これらは、声で検索や計算、スマート家電の操作などを行える音声アシスタント、音声コントロールの側面が強い印象ですが、リリースされた直後は会話をして楽しむ人も多くいました。
例えば、「Hey, Siri、昔話をして」と頼んで謎の創作童話を語ってもらったり、Alexaに「歌を歌って」と頼んで自虐の効いた「テクノロジーの歌」を歌ってもらったりするという具合です。
当時は「普通の話し方で聞き取ってくれるのか」と、驚きを持って迎え入れられたとはいえ、音声アシスタントのメインは“声で操作する”ことです。曲をかける、検索をする、時間や天気の案内をしてもらう、電話をかけるなど、音声アシスタントアプリでできる範囲での操作です。会話をし続けるのには向いていませんでした。
一方で、この数年で話題になった対話型の生成AIは、テキストベースとはいえ自然な会話を行えます。2015年8月に登場した女子高生AI「りんな」を覚えている人もいることでしょう。最近では「ChatGPT」「Microsoft Copilot」「Google Bard(現Gemini)」「YouChat」などがあります。
これを音声で行うのが、生成AIの音声会話機能です。つまり、テキストで行っていた呼びかけと生成AIによる返事を、音声認識技術とtext-to-speechモデル(テキストを人間がしゃべるかのような音声に変換する技術)により、音声で行います。「りんな」で実現していた自然なやりとりを、音声でできるというわけです。
今のところスマホ向け音声対話型AIアプリの「ChatGPT with voice」(チャットジーピーティー ウィズ ボイス)、「OshaberiAI」(おしゃべりエーアイ)、「Cotomo」(コトモ)などがApp Storeに並んでいます。人に打ち明けられないような愚痴、悲しかったことやうれしかったことなどを聞いてもらったり、寂しいときに話し相手になってもらったりするのに重宝することでしょう。
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