AmazonがメッシュWi-Fiルーター「eero」を日本投入――Googleはすでにやる気を失ってしまったのか:石川温のスマホ業界新聞
アマゾンジャパンが、米Amazon傘下のeero製メッシュWi-Fiルーターを国内投入する。メッシュWi-Fiルーターといえば、Googleも手掛けていたのだが新モデルの音沙汰がない。やる気を失ってしまったのだろうか。
Amazonは2024年9月18日、国内でAmazonブランドのデバイスとして、メッシュWi-Fiルーター「eero(イーロ)」を発売した。eeroはサンフランシスコで創業され、10年が経過する家庭用メッシュWi-Fiルーターのベンチャー企業だが、2019年にAmazonに買収されている。
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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2024年9月21日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。
今回、Wi-Fi 6対応の「eero 6+」、Wi-Fi 6E対応「eero Pro 6E」、Wi-Fi7対応「eero Max 7」の3モデルを投入する。
eeroの特長はアプリを使った設定が可能で、箱から取り出して数分で利用できる点にあるという。実際に「eero Pro 6E」を自宅に設置してみたが、アカウントの設定はAmazonのIDを流用することができるので、とてもスムーズで実に簡単に導入できてしまった。
アプリでは個々のデバイスがどれだけデータトラフィックを発生させているかの可視化ができるようになっている。サブスクリプションサービス「eero Plus」では、アプリに対してブロックなどもできるようなので、子供が夢中になっているアプリをうまいことコントロールしようかと検討している。
eeroではアメリカを始め25カ国で展開をしており、すでに数千万台の出荷台数を誇っているとのことだ。
eeroではサポート体制が充実しているという点も差別化ポイントになっているようだが、日本進出においても、しっかりと日本語で対応するサポートデスクを用意し、電話とメールで対応する体制を整えたという。
Amazonは日本においても、着々とスマートホームのデバイスを強化している点が注目だ。GoogleでもNest Wi-Fiやドアベル、セキュリティカメラなどを日本に展開していた。
我が家では、実は早いタイミングでGoogleのドアベルを導入していたが「充電するのに本体を外す必要があり、充電中はドアベルが使えない状態になる」という使い勝手の悪さから早々に断念。AmazonのRingが提供するドアベルに切り替えたのだった。Ringのドアベルは交換できるバッテリーとなっており、2つのバッテリーを交互に使うことで、常にドアベルが使える状態に なっている。
「そういえばGoogleからスマートホーム関連の後継機種が出ないな」と思って調べてみたら、いつの間にかNest WiFiは日本のストアからラインナップとして消滅していて驚いた。どうやら今年になって販売を終了したらしい。海外でも「Nest Wifi Pro」が2022年10月に発売されて以降、後継機種は出ていないようだ。Nest WiFiもアプリでトラフィック量が把握できるなど、結構、気に入って使っていたのだが。
今週、発売となったiPhone 16シリーズは「Wi-Fi 7」に対応するなど、Wi-Fiルータ市場にとっては「追い風」とも言えるタイミングだろう。だからこそ、Amazonとしてはeeroを日本で展開するわけで、Googleがすっかりやる気を無くしているのはなんとも残念でならない。
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