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「Google Pixel 9 Pro XL」の“AI推しカメラ”は常用できるレベルなのか? 試してみて分かったこと荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

「Google Pixel 9 Pro XL」は、Pixelスマートフォンの最新モデルの1つ。「AIスマホ」を標榜する機種の「AIカメラ」というわけだが、実際に撮り進めてみると、いろいろなアイデアが詰め込まれていることが分かる。

基本的には前モデルを踏襲した「トリプルカメラ」

 では普通にカメラの話に入ろう。

 Pixel 9 Proシリーズのアウトカメラは超広角(ウルトラワイド)/広角/望遠のトリプル構成で、どれもセンサーは約4800万画素(48MP)以上。広角カメラだけが約5000万画素(50MP)なのだけど、まあ似たようなものだ。


横に並んだ3つのカメラ。一番右だけレンズが異なるのは、ペリスコープ型レンズを搭載しているから。以前よりカメラ部のおうとつが目立つデザインになったのは、評価が分かれそうである

 どれも基本は4画素を1つにまとめる「Quad PD」方式に対応していて、通常は1200万画素(12MP)で撮影されるけれども、設定を変えれば全ての画素を使った撮影も可能な仕様だ。

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 広角カメラは35mm判換算で約24mm相当で、レンズはF1.78。センサーサイズは1/1.31型と、ハイエンド機としてポピュラーな仕様だ。


カメラアプリ。横位置で撮るときは、ズーム倍率の数字くらい縦にしてほしかったなぁ……

お約束のいつものガスタンク。全体に爽やか系でちょっとクールな感じだ

 2xで撮ると、広角カメラの中央部(1250万画素相当)を切り出す形になる。


2xの望遠で。十分使える画質で特に文句はない

町のちょっとしたスナップを撮るときも2xは使い勝手がいい

 超広角カメラは35mm判換算12mm相当で、センサーサイズは広角カメラより少し小さめだ。


さすが4800万画素だけあり、スペック的にも前モデルよりちょっとよくなった感じ

 望遠カメラは5xで110mm相当。レンズはいわゆるペリスコープ型を採用している。F値はF2.8と一般的だ。


5xの望遠で。撮影日はタンクのメンテナンス中で、いつも立っている避雷針がなくて寂しいけれども

 5xの望遠で名古屋城も撮ってみた。


名古屋城天守と堀

 全体にこってりよりさわやかめで、コントラストも上げすぎない画作りだ。


窓際で2xで人物撮影

ポートレートモードとマクロモードはどう?

 続いてポートレートモード。ポートレートモード時は相変わらず「1.5x」と「2x」となっていて、3倍とか5倍での背景ぼかし撮影はできない。


暑い日のポートレートモード。美肌処理は弱でかけてある

 ちなみに料理撮るときは、ポートレートモードが最高。比較的近距離でも使えるので、背景がいい感じにボケた料理写真を撮ってくれるのだ。


料理はポートレートモードがおすすめ

背景がぼけていい感じに料理が際立ってくれる

ちょっと意地悪な被写体でポートレートモード。さすがに完璧とはいかなかったけど、かなりいい感じになった

 カメラをぐぐっと被写体に近づけていくと、途中でマクロモードに切り替わる。より近くまでピントのあう超広角カメラに切り替わり、それの24mm相当部分を切り出してくれる。

 Pixel 8 Proから超広角カメラが4800万画素なので、ある程度の画質も担保できる。Pixel 9 Proは超広角カメラの性能がさらに上がったのでありがたい。


ぐぐっと近づいていくと、マクロアイコン(花)になり、カメラが超広角に切り替わってマクロモードになる

マクロモードで奉納された招き猫

「マニュアルモード」もいい感じ

 また右下の調整ボタンをタップすると、マニュアルモードになり、明るさ、ホワイトバランス、ISO感度、シャッタースピードなどをその場で調整できる。マニュアルモードを別途用意するよりは通常の写真モードから簡単に必要な設定だけをいじれる方がいい。

 例えば、シャッタースピードを1/10000秒まで上げて水を撮ってみた。


写真モードのまま、ISO感度、シャッタースピード、ホワイトバランスなどを調整できるのはよい。1/10000秒まであげてみた

ここまで上げると水が氷のような塊に写ってキレイである

 いちいち「マニュアル撮影」を別機能として用意する(得てしてたいていそれは使いづらい)と、そういうのが好きな人しか手を出さないのだけど、このように通常の写真モードから呼び出せると、必要なところだけさっといじれて良いのだ。

 ちなみにシャッタースピードを落とすときは「長時間露光」モードを使うといい。超高速連写+合成で水が流れているように見せてくれる機能で、昼間でも超スローシャッターぽい写真が撮れる。


長時間露光モードで噴水の水。真っ昼間でもこれを撮れるのがコンピュテーショナルフォトグラフィーの面白さ

長時間露光+5x望遠で撮った原宿の竹下通り。人々がブレて写っている点に注目したい。

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