コラム

折りたたみスマホの「メリット」「デメリット」を実体験から解説 “折りたためるiPhone”の登場は?(2/3 ページ)

使わないときはコンパクトにでき、使うときにだけより大画面で利便性を実感できる。それが折りたたみ式スマートフォンだ。そのメリットとデメリットを整理し、折りたためるiPhoneは登場するのかを考える。

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折りたたみスマホのデメリットは価格と耐久性にある

 では、折りたたみスマホの欠点は何だろうか。大きく分けると価格と耐久性の2つある。

 横折りタイプは縦折りタイプと違い、縦折りタイプにはない望遠カメラがあるし、ディスプレイサイズも大型のものを備える。しかもミッドレンジモデルがない。それゆえに一括価格は20万円以上がほとんど。容量によっては30万円を超える。キャリアの端末購入プログラムを利用しても実質10万円台と手を出しづらい。

 縦折りタイプも決して安いとはいえないが、ミッドレンジモデルのLibero Flip/nubia Flip 5Gが選べる。価格は販路によって異なるが、Libero FlipはY!mobileオンラインストアで他社から乗り換える際にシンプル2 M/Lを選べば9800円で購入できる。nubia Flip 5Gはそこまで安くはならないが、それでも10万円は超えない。

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 耐久性については開閉による劣化、インナーディスプレイのフィルムの強度が気になるところだ。例えば、Galaxy Z Flip5は、サムスンの説明では20万回以上の開閉動作試験をクリアしているので、1日あたり100回開閉しても5年間は利用できることになる。

 インナーディスプレイのフィルムは使っているうちに傷が付いたり、フィルムに気泡が入ったりする。Galaxyの場合はドコモが販売したGalaxyの折りたたみスマホ(修理対象機種)、国内販売のSIMフリーモデル「Galaxy Z Flip5」「Galaxy Z Fold5」ならドコモショップ内のGalaxyリペアコーナーでもフィルムを交換できるが、そうではない端末は同コーナーでは交換できない。


折りたたみスマホは使っているうちに、インナーディスプレイを保護するフィルムが破けたり、気泡が入ったりする可能性がある。その場合に店頭で交換できるのはGalaxyシリーズとなっている

 Google Pixel FoldシリーズはGoogle正規サービスプロバイダー/シャープスマートフォン修理パートナーである「iCracked Store」での即日修理(最短60分)が可能だが、フィルムのみを新しいものに貼り替えるには郵送での対応となってしまう。

 ヒンジについても筆者の経験上、強度の高いとうたっているスマホであっても、ヒンジとボディーの隙間から異物が混入することで、ディスプレイを開けなくなる可能性がある。


壊れたGalaxy Z Flip4(上)と新品のGalaxy Z Flip4(下)。ヒンジとボディーの隙間から異物が混入し、壊れた個体はきれいに閉じなくなっている

 いずれにしても、折りたたみスマホを購入し、長期利用を考えている人には、メーカーやキャリアの保証サービスへの加入をおすすめしたい。加入せずに故障してしまった場合、本体代金が高額な機種ほど修理代金も高額になるケースが多い。

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