「Galaxy Z Fold4」の保護フィルムに気泡が入るも、ドコモショップにて5分足らずで交換できたハナシ
折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold4」を愛用している。発売日以降、約2年間使っているが、ディスプレイを保護するフィルムに気泡が入ってしまった。交換した方がよいのか、交換できる場合に気をつけるべきことは何か、サムスン電子ジャパン広報の回答と実体験を踏まえ、まとめた。
愛用している折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold4」のディスプレイを保護するフィルムに気泡が入ってしまった。
Galaxy Z Fold4はフォルダブル(折りたたみ可能な)ディスプレイを備えるスマートフォン。閉じればスリムで持ちやすく、開けばタブレット大のディスプレイを利用できるのが大きな特徴だ。Samsung Electronicsが2022年8月10日(米国東部夏時間)に発表し、日本ではNTTドコモとKDDIが9月29日に発売した。
気泡の入ったフィルム、そもそも何のために貼り付けられているのか
気泡の入ってしまったフィルムは、Galaxy Z Fold4を開いたときに利用できる、7.6型のメインディスプレイ(インナーディスプレイ)に貼り付けられているもので、一部の販売店などでは「初期フィルム」、サムスン電子ジャパンでは「保護フィルム」と表記している。
ディスプレイのフィルムにただ気泡が入るだけなら何の問題もないが、開く度にペリッと何かが折れるような音がするのと、何よりWebページや電子書籍の文字が見づらい。
サムスン電子ジャパン広報によると、このフィルムは「ディスプレイの最前面に配置され、強い圧力に耐えられるようにディスプレイを保護する」役割を持つ。画面の破損を防止するために貼り付けられているため、「剥がさずに利用してほしい」(広報)としている。その他のフィルムやシールなどを貼り付ける行為も、「画面が破損する可能性がある」(広報)ことから、禁じ手だという。
では、気泡が入ってしまったら、交換した方がいいのだろうか? 同社広報に聞いたところ、「交換を推奨している」と答えた。
対象機種なら無料で交換できる
というわけで、Galaxy Z Fold4のフィルムを交換すべく、公式サイトの情報を調べてみたところ、筆者が購入したドコモ向けモデルはフィルム交換の「修理対象機種リスト」に明記されており、何らかの手段で交換できることが分かった。
交換は自ら行うのではなく、専門知識を持ったスタッフに依頼する形となる。方法は大きく2通りあり、1つはドコモショップ「Galaxyリペアコーナー」に持ち込んで依頼する方法で、もう1つは「Galaxy Harajuku」(東京・渋谷区)で行う方法だ。どちらも無料となっているが、「Galaxyリペアコーナー」は予約して行けるのに対し、Galaxy Harajukuは予約なしでも交換してもらえる。
当初は自宅から出向きやすいGalaxy Harajukuでの交換を検討したが、予約なしで交換できる反面、混み合っていると長時間待つことになるので、予約してから行けるドコモショップ内のGalaxyリペアコーナーを利用することに決めた。
フィルムの交換はキャリアの保証サービスに加入していなくても行える。サムスン電子ジャパンは「通信キャリアの保証サービス加入有無は保護フィルム貼り替えの条件としていない」としている。筆者はドコモのGalaxy Z Fold4の故障に備えて、「smartあんしん補償」に加入していたが、加入有無は関係なかった。
ただし、保護フィルムの無料交換だけをGalaxy Harajuku、Galaxyリペアコーナーで行うというオペレーションではなく、「スマホ健康診断、もしくは店頭修理を受けた」場合に保護フィルムの無料交換を実施しているそうだ。
ドコモショップにてわずか5分足らずで交換
フィルムの交換はドコモショップ「池袋サンシャイン通り店」で実施した。
事前に来店予約をして店舗に着いたら、受け付けを済ませた後、Galaxyリペアコーナー(Galaxy専用カウンター)へ移動し、故障などが見つかった場合は修理手続きが必要になるなどの注意事項説明を受けた。
本体を初期化せず(アプリやデータを消さず)にフィルムの交換ができるが、いったんはスマートフォンを手放すことになるので、当然のことだが、パスワードや指紋認証などでロックをかけておいた方がいい。
Galaxy Z Fold4をスタッフに手渡してから、わずか5分足らずで交換できた。フィルムをキレイに貼り付けられたGalaxy Z Fold4がこんなに短時間で戻ってくるのは正直驚いた。しかも無料でだ。最後に問題なくフィルムが貼り付けられているかどうかをスタッフと一緒に確認し、問題がなければアンケートに回答して、その場のやりとりは終わった。
今回のフィルム貼り替えを通して、無料で行えるなどのメリットを実感できた反面、課題が大きく2点ある、と感じた。
1点は「画面保護フィルムの無料貼り替えが在庫状況によっては対応できない場合がある」こと。この情報は「ドコモショップ『Galaxyリペアコーナー』のご案内」というページや、「Galaxy Harajuku店頭修理のご案内」というページに記載されている。
もう1点は「こうした拠点がまだ少ない」ということ。近くにGalaxy HarajukuやGalaxyリペアコーナーがない場合は貼り替えてもらえない。Galaxy Harajukuは東京・原宿にある。ドコモショップにGalaxyリペアコーナーを設けている店舗は全国主要都市の14店舗しかない。折りたたみスマホのフィルムは永久的なものでないだけに、気軽に出向いて交換できる場所が増えてほしい。
他キャリアのGalaxy折りたたみスマホ、保護フィルム交換はできる?
なお、「ドコモではないGalaxyの折りたたみスマホを持っているんだけど、フィルム交換はできないの?」と疑問に感じる人もいるはずなので、どうなるのか少しだけ触れておこう。
ドコモが販売したGalaxyの折りたたみスマホ(修理対象機種)はドコモショップ内のGalaxyリペアコーナーでもフィルムを交換できるが、そうではない端末は同コーナーでは交換できない。ただし、ドコモ以外のキャリア販売製品を除く、国内販売のSIMフリーモデル「Galaxy Z Flip5」「Galaxy Z Fold5」はGalaxyリペアコーナーでのフィルム交換が可能だ。
au、楽天モバイルが取り扱うGalaxyの折りたたみスマホは、Galaxy Harajuku店頭に持ち込むことで、フィルムを交換してもらえる。ただし、フィルムの在庫がない場合やpovoを契約している製品、修理サポートが終了した製品などは対象外となる。事前に「Galaxy Harajuku 店頭修理で修理対応が可能な機種について」確認しておくといい。
Galaxyの折りたたみスマホは高価なだけに、フィルム交換について知りたい人もいるだろう。だからこそ、今回の記事がGalaxyユーザーに広く届くことを願いたいし、ドコモではない端末もキャリアショップでフィルム交換ができるようになると安心できそうだ。
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