2024年の世界スマートフォン市場、iPhoneの成長は鈍化──IDC調べ
IDCの世界スマートフォン市場予測によると、2024年は回復傾向にあり、折りたたみ端末は10.5%の成長が見込まれるという。iPhoneの成長は鈍化したが、2025年にはAndroidの成長率を上回ると予測する。
米IDCは11月26日(現地時間)、2024年の世界のスマートフォン出荷台数が前年比6.2%増の12億4000万台に達するとの予測を発表した。
2022年、2023年は2年連続で大幅な減少が見られたが、端末の買い替え需要が高まっていることが、今回の力強い成長の要因となったとしている。
米AppleのiPhone(iOS)に関しては、2024年の成長率は0.4%と予測されており、Androidの7.6%と比較すると控えめな数字となっている。
これは、インドなどの新興国市場では記録的な業績を収めているものの、中国、米国、欧州などの主要市場で課題に直面しているためという。特に中国市場では、低価格帯のAndroid端末が好調で、Android全体の成長を牽引している。
ただし、2025年には状況が逆転し、iOSは前年比3.1%の成長が見込まれ、Androidの1.7%を上回るとIDCは予測する。IDCは「Apple Intelligence」について直接は言及していないが、「今後数年間で生成AIがユーザー体験に革命を起こすと確信している」と語っている。
Appleは現在まだ一部の地域で英語でしか使えていないApple Intelligenceについて、「12月に、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ、英国で英語のローカライズに対応します。4月には、ソフトウェアアップデートにより対応言語を拡張し、1年間でさらに多くの言語に対応します。」と予告している。
iOS以外については、折りたたみ式スマートフォンが、市場規模は小さいながらも注目を集めていると指摘し、2024年には10.5%の成長が見込まれており、2028年まで2桁成長を維持するとIDCは予測する。
しかし、中国メーカーが生成AI搭載スマートフォンに注力し、投資を再配分しているため、成長ペースは鈍化しているという。また、折りたたみ式の耐久性への懸念や、従来のスマートフォンと差別化できる独自のユースケースの不足も、成長を阻害する要因となっていると指摘する。
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