ガイドライン改正でスマホ価格はどう変わった? iPhoneとPixelで明暗、お得な端末はコレだ(2/2 ページ)
現在、ドコモ、au、ソフトバンクでお得に端末を買うには、残価設定型プログラムの利用が必須といえます。そんな中、2024年12月26日に総務省の電気通信事業法に関するガイドラインが改正され、一部の機種ではプログラム利用時の実質負担額が大きく変わりました。iPhoneとPixelを中心に、変更された価格をまとめました。
auも傾向は同じ Pixel 9が大幅値上げ
ソフトバンクと同様、auもガイドライン改正前はiPhone 15(128GB)とPixel 9がお得で、どちらもMNPなら2年実質47円で購入できました。ただ、12月26日以降はどちらも負担増になってしまいました。
iPhone 15(128GB)は通常価格が13万1400円から12万4800円に値下げされたものの、スマホトクするプログラム利用時の負担額は上がりました。
逆に、iPhone 16の実質負担額が下がりました。iPhone 15よりは高いものの負担額の差が縮まったので、どちらを買うか検討しましょう。
最安で2年実質47円だったPixel 9(128GB)も負担増になりました。通常価格が11万4200円から14万4900円に値上げされたうえ、スマホトクするプログラムによる免除も減り、最安でも実質4万4000円です。
ソフトバンクと同様、Pixel 9を買うならPixel 8aが断然オススメです。通常価格は6万3000円とPixel 9の半額以下で、プログラムを利用すれば2年実質5300円から購入できます。
ドコモも傾向は同じだが変化は小さい
ドコモのiPhone 15(128GB)は通常価格が13万625円から11万9020円に値下げされたものの、いつでもカエドキプログラム利用時の実質負担額はほとんど変わりませんでした。新規契約と機種変更は2年実質4万4044円、MNPは5G WELCOME割の併用で実質2万2044円です。
ドコモではiPhone 16(128GB)も新規契約と機種変更なら2年実質5万5440円です。実質4万4044円のiPhone 15(128GB)と価格差が大きくないので、新規契約/機種変更ならiPhone 16の方がいいかもしれません。
Pixel 9の負担額は上がったものの、他社に比べると上昇幅は抑えられています。ガイドライン改正前は新規契約と機種変更が2年実質5万9620円、MNPは5G WELCOME割の併用で実質3万7620円でした。12月26日以降は新規契約と機種変更が2年実質6万2260円、MNPは実質5万1260円です。
ただ、ドコモも他社と同様、Pixelを買うならPixel 8aの方がよいかもしれません。特にMNPは2年実質1万1935円(月々518円)と、Pixel 9(128GB)より4万円近く安い負担で使えます。
iPhone/Pixel以外の機種はどうなった?
iPhoneとPixel以外の機種は、ガイドライン改正前後で大きな変化はありませんでした。端末の買い替え周期が2年前後の人はプログラムを利用すれば安い負担で買えますし、2年以上長く使う人はプログラムを利用せずに買ってもよいでしょう。性能に強くこだわる人以外はミドルスペックの機種(AQUOS sense9、Galaxy A55 5G、Xperia 10 VIなど)で十分です。
ただし、最近はどの端末もキャリアだけでなく各メーカーの公式ストアや家電量販店などでSIMフリー版(オープン市場版)が販売されており、そちらを買った方が安い場合も多いです。Amazon、楽天市場などのECサイトならポイントも還元されるので、どちらが安いか比較してから買いましょう。
また、発売から時期が経過すれば中古スマホ店でもキャリア版のスマホが本体のみで買えるようになります。新品同様の未使用品も安く買えるので、SIMの差し替えやデータ移行ができる場合は自分で機種変更するのもオススメです。
以上、大手キャリアで今お得なスマホの紹介でした。2024年12月26日のガイドライン改正によりプログラム利用時の実質負担額が大きく変わりました。特にPixel 9は大幅な負担増になったものの、過去には制度の抜け穴をついて再び安くなることもあったので、しばらくは様子を見てもよいかもしれません。3キャリアでお得に端末を買う方法は今のところプログラムくらいしかないため、2年以上使いたい人は自分で機種変更するのも検討しましょう。
著者プロフィール
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
- Twitter(現X):@simlabo_jp
- サイト:https://www.simlabo.jp/
関連記事
総務省のガイドライン改正で激安Androidスマホは軒並み値上げに それでも“実質24円”が残るワケ
「電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン」が改正されたことで、スマートフォンの価格が大幅に変わった。最大の変更点は、端末の下取りを前提にした購入プログラムの残価設定の基準が厳格化されたところにある。特に激安Android端末が大きく影響を受けた。今買うべき「お得なスマホ」13選【2025年1月編】 「Galaxy S25」は毎月3円、「nubia Flip 2」は実質1万円台に
NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアに加え、MVNOやメーカーがオープンマーケット向けにもスマートフォンを投入している。2022年1月以降に発売されたAndroidスマートフォンの価格をまとめる。記事内の価格は全て税込み。ソフトバンクのiPhoneは多くの機種で“実質値下げ” 「2年で実質24円」モデルも【更新】
12月26日から、ソフトバンクがスマートフォンの大幅な価格改定を実施。Androidスマートフォンでは値上げの機種が多発した。iPhoneは、多くの機種で実質負担額が値下げとなっている。【追記あり】KDDI、Pixel 9(128GB)を4万円以上値上げ iPhoneも価格改定
KDDIは12月26日、auオンラインショップにおけるスマートフォンの販売価格を改定した。対象機種は「iPhone」「Google Pixel」シリーズの一部。値上がりした機種と値下がりした機種がある。ドコモ、iPhoneやPixelを値上げ 26日から ガイドライン改正の影響か
NTTドコモは一部機種の価格を12月26日に改定する。対象機種は「iPhone」「Google Pixel」などを含む。同日以降、総務省による電気通信事業法のガイドライン改正に伴う販売施策により、一部機種の実質価格が大きく値上がりする見込みだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.