1カ月弱で作った「ドコモ絵文字」、26年残るとは思わなかった──開発者の栗田氏がコメント
まさか1カ月弱で作ったものが26年残るとは思わなかったよね──。NTTドコモが5月21日、独自の「ドコモ絵文字」を終了すると発表した後、絵文字開発者の栗田穣崇氏がXでコメントした。栗田氏は1997年からNTTドコモの携帯電話向けネットサービス「iモード」や絵文字の開発に関わった。
まさか1カ月弱で作ったものが26年残るとは思わなかったよね──。NTTドコモが5月21日、独自の「ドコモ絵文字」を終了すると発表した後、絵文字開発者の栗田穣崇氏がXでコメントした。
栗田氏は1997年からNTTドコモの携帯電話向けネットサービス「iモード」や絵文字の開発に関わり、2025年現在はドワンゴ取締役COO兼ニコニコ代表を務めている。
栗田氏はNTTドコモのニュースリリースを引用し、「ドコモ絵文字を世の中に送り出してから26年。auとの絵文字統合でリファインしてからも13年…役目を十分に果たしたというか、むしろ遅すぎるくらい…長い間お疲れさまでした!」ともコメントした。
さらに、「ドコモ絵文字に関する質問に何でも答えます」とし、自身のXアカウントで質問を受け付けている。
ケータイ画面を彩ったドコモの絵文字──世界共通になり、美術館の収蔵品にも
1999年、iモードとともに登場したドコモ絵文字。99年当時、テキストが中心だったモバイル端末において、感情やニュアンスを短く視覚的に伝える手段として重宝したのが絵文字という存在だった。
2010年には、絵文字が世界共通の文字コード規格「Unicode」に正式採用される。これにより、AppleやGoogleなどのプラットフォームで共通して使えるようになった。
2013年には、通信事業者(キャリア)間の絵文字共通化に向け、リファインすることになった。
また2016年には、初期のドコモ絵文字176種類がニューヨーク近代美術館(MoMA)の収蔵品となった。
絵文字は単にテキストを装飾するツールではなく、デジタルコミュニケーション時代の「新たな表現文化」へと進化し、ケータイ(フィーチャーフォン)の画面を彩ったが、近年はスマートフォンの普及に伴い、SNSやコミュニケーションアプリが発達したことで、絵文字だけに頼らなくても済むようになった。
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