Switch 2のはずが……発送されるのは写真や作文 メルカリで悪質な出品を見抜くコツ(2/2 ページ)
「Nintendo Switch 2」の発売直後から、フリマアプリ「メルカリ」に高額な転売出品が相次ぎ、SNSでは批判の声が高まっている。希望小売価格を大きく上回る価格設定や、転売目的と思われる大量出品がその一因だ。そこで、こうした行為が“ルール違反”にあたるのかどうか、メルカリの規約や実際の対応をもとに整理する。
メルカリ側での対策はある? 誤解を招く出品の削除も
ユーザー側でできることとしては限界があり、サービス運営元の対策も必要になる。メルカリとして具体的に対策をしている内容は何か、メルカリ広報に聞いた。メルカリと任天堂では協力体制のもと、次のような対策を講じた。
任天堂
- メルカリに対する、特定の新商品発売情報や商品情報、商品画像などの提供
- Webサイトなどでの注意喚起の実施
メルカリ
- 任天堂からの情報提供に基づいた、「メルカリ」アプリ上や公式ブログでの特定の新商品に関する注意喚起
- 任天堂と協議の上、合意した特定の商品について、「メルカリ」の利用規約に違反する出品への削除対応の強化および実施
実際、メルカリで「Switch 2」と検索すると、転売と思われる出品が一覧で表示され、検索結果の上部には「検索の商品は、価格が急騰している可能性があります。ご購入においては冷静なご判断をお願いいたします」と注意喚起が表示される。ただし、販売者に対して販売価格の上限を設けるといった対応は行われていない。
ただし、そもそもメルカリでSwitch 2を探し、購入を検討している人は「価格の高騰など百も承知」だろう。注意喚起の文言にどれほどの効果があるのかは分からないが、ユーザーが効果を実感できるほどの取り組みといえるのかもまた不透明だ。
メルカリ広報は、「その上で、現在、以下の対策を実施しています」と続ける。
- 「メルカリ」アプリ上や公式ブログでの注意喚起
- 悪質な詐欺行為など、ガイドラインに抵触する可能性のある出品(本体・中身が付属するように誤認させる出品)の削除
- 権利者の許諾なくWebサイトなどから商品画像を転載する出品(著作権侵害)の削除
- 悪質なアカウントの利用制限
- 高額商品の販売などにおける本人確認の必須化
- 「Nintendo Switch 2」本体の出品における「オークション機能」の利用停止 など
悪質な利用者を排除していきます――メルカリ広報が明言 万が一購入したとしても全額補償になるケースも
メルカリ広報は、「本体・中身が付属するように誤認させる出品行為についてはガイドライン上の迷惑行為として定めています」とした。こうした行為に対しては、「警告や利用制限を行い、悪質な利用者を排除していきます」と明言した。
さらに、「該当する商品については削除などの対応をしていますが、万が一お客さまが購入してしまった場合においては、取引状況を確認の上、全額補償を実施しております」とした上で、「被害にあわれた場合は、メルカリ事務局までご連絡ください」と呼びかけた。
このように、任天堂とメルカリが対策を講じても、悪質な出品が確認できたことから、対策の難しさが浮き彫りになっていることがうかがえる。ユーザーが効果を実感できるほどの取り組みが重視されそうだ。
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