「Zenfone 12 Ultra」レビュー:独自AIやSnapdragon 8 Eliteの性能、ジンバル搭載カメラの実力を検証(2/3 ページ)
ASUSが5月に発売した「Zenfone 12 Ultra」を試す。6.78型の大画面とSnapdragon 8 Eliteを搭載したハイエンドモデルで、高性能かつ価格も抑えられている。
AI機能とハイエンドSoC「Snapdragon 8 Elite」の実力をチェック
Zenfone 12 Ultraに搭載されたQualcomm製のハイエンドチップ「Snapdragon 8 Elite」と、その性能を生かしたAI機能についても見ていこう。AI機能は各社とも力を入れている領域で、ASUSはカメラ機能や画像編集の他、文章の要約や文字起こし、翻訳などの機能を新たに搭載している。AI機能の利用には5GBを超えるAIキットのダウンロードが必要だが、内蔵ストレージが256GBまたは512GBなのでさほど問題にはならないだろう。
文字起こし周りの機能だが、音声レコーダーは話す内容に対してやや遅れるがある程度正確な文字起こしが可能だった。Pixelシリーズほど高速ではないが、十分使い物になるだろう。一方で、通話中の音声翻訳は話してから表示までに速くて1~2秒はかかる。どうしても必要なときには便利だが、普段使いには向いていない。
AI記事の要約機能は、Webサイトの内容を短くまとめる機能だ。共有メニューか、テキストの選択メニューから呼び出せる。特徴的な点として、この機能はテキストの選択内容をクラウド処理する「迅速かつ効率的なサービス」と、Zenfone 12 Ultra自体が処理するオンデバイス処理の「プライバシー保護サービス」を選択できる。
実際にITmedia Mobileの記事をそれぞれの方法で要約したところ、クラウド処理は約3秒で短く高品質な要約を得られた。一方で、オンデバイス処理は約2分と時間がかかる上に、要約の品質も高いとはいいづらい。日常的に利用するなら、1日あたりの利用回数は限られているがクラウド処理を中心に使うのが無難だろう。
搭載するハイエンドSoC、Snapdragon 8 Eliteの性能についても見ていこう。最新のハイエンドSoCだけあって、各種ベンチマークでもスマートフォンの中ではトップクラスの性能を確認できた。
ここまでの性能が必要な用途は、現状ハイエンドゲームが中心になる。実際に「原神」や「学園アイドルマスター」をプレイしたところ、高画質30fps設定ではGPU使用率6~7割台で動作した。最高画質かつ60fps設定でもGPU使用率はおおむね7~9割台でたまに10割と余裕をもって処理できている。処理性能と動作効率ともに高くバッテリーも大容量5500mAhなので、通勤中にハイエンドゲームを楽しみやすい人にとってはぴったりのモデルといえる。
また、ディスプレイがリフレッシュレート最大144Hzなので、高フレームレート対応のFPS系アクションゲームにも向いている。
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