「Switch 2」“普通に売りたい”のに……販売ルール緩和できず 転売対策に追われる家電量販店の本音
任天堂が6月5日に発売したゲーム機「Nintendo Switch 2」。発売から半年を迎えようとしている11月現在も、Switch 2は依然として誰もが気軽に買える状況にはなっていない。関東圏内の大型家電量販店では、いまだに購入に特定の条件が設けられており、その内容は想像以上に厳しいものだ。
任天堂が6月5日に発売したゲーム機「Nintendo Switch 2」。発売から半年を迎えようとしている11月現在も、Switch 2は依然として誰もが気軽に買える状況にはなっていない。関東圏内の大型家電量販店では、いまだに購入に特定の条件が設けられており、その内容は想像以上に厳しいものだ。
クレジットカードが“購入条件”に 人によっては厳しい
ある店舗のゲームコーナー販売員によると、Switch 2の購入には特定のクレジットカードを所持していることが必須条件になっているという。持っていない場合でも、当日に新規で申し込み、仮カードが発行できれば購入できる仕組みだと話した。つまり、審査に通過して仮カードを発行できなければ、本体の購入自体ができないことになる。販売員は「当日に仮カードの発行ができれば、お会計は当日中に可能な条件で販売している」と説明した。
年末商戦を迎えるが、供給見通しは不透明
販売員によれば、現在も1回あたりの入荷台数は50台前後にとどまっており、安定供給とは言いがたいという。「これからクリスマス商戦に入るので、任天堂がどの程度製造を増やすかによって数は変わってくると思う」と述べ、年末にかけての供給見通しは依然として不透明だ。店舗としても入荷情報をSNSなどで発信することは少なく、「お客さまの方がSNSで在庫情報を共有している」と話す。情報公開に慎重な姿勢が続いていることがうかがえる。
販売ルールは店舗ごとに判断 過去購入履歴も制限対象に
販売条件の背景について尋ねると、「転売目的の来店者が多かったことを受け、店舗側の判断で条件を設けている」と回答した。「店舗の規模や人員によって対応が異なり、在庫が多い店舗では条件が少し緩くなっている場合もある」と語り、販売ルールが各店舗の裁量に委ねられている実態を示した。同じ量販店チェーンであっても店舗によって販売条件が異なっているようだ。
転売対策として、各店舗が独自の販売条件を設定。クレジットカードの所有や提示を条件とした店舗も多い。店舗の規模や人員、在庫状況によって対応が異なり、ルールは各店舗の裁量に委ねられている。そのため、同じチェーン内でも店舗によって販売条件が異なる
過去に同チェーンのオンライン抽選販売などでSwitch 2を購入した履歴がある場合、店頭では再購入できないルールもあるという。「マリオカート同梱版」「ポケモン同梱版」「通常版」の3種類のうちいずれかを購入した時点で、他のモデルも含めて購入できなくなると説明した。本体のバリエーションにかかわらず“1人1台”というルールを徹底している形だ。
販売ルール一時的に緩和も、転売ヤーのせいでまた厳しく
かつては販売条件を一時的に緩和したこともあったが、「すぐに転売目的と思われる方が並ばれたため、元の条件に戻した」と振り返る。販売現場では、人気商品の販売が難しい状況が続いているという。販売員は「ゲーム機やApple製品、ポケモンカードなど、他の人気商品でも転売目的の購入があるため、カードを条件にする販売が多くなっている。仕方ない部分もある」と語った。
販売条件の緩和を試みたが、すぐに転売目的の客が並んだため元に戻した経緯がある。ゲーム機やApple製品、ポケモンカードなど他の人気商品でも転売が横行。このためカードを条件とする販売が増えており、現場では人気商品の販売が難しい状況が続いている
このように、Switch 2が単に供給不足だから買えない状況が続いているのではなく、販売現場が転売対策に追われている構造が分かる。任天堂の出荷ペースが読みづらく普通に販売できない状況下でも、店舗としては言うまでもなく「売りたい」というのが本音だろう。実際、「任天堂さんからも厳しくいわれており、思うように自由に売れない……。普通に売りたい」と本音を漏らす店舗も存在する。消費者にとっては不便な販売ルールに映るが、販売現場にとって厳しい販売ルールは苦肉の策といえる。
転売は悪くない? 堀江貴文氏は「合法です」とポスト
転売ヤーが“悪”とされる一方で、「ちょっと待って」と声を上げる人々もいる。実業家の堀江貴文氏は6月7日に自身のXアカウントで、「どうしても欲しい時に転売ヤーからでも多少高くても買いたいと思っている派です」と投稿した。続けて「感情論で邪魔すんなって感じです」と転売批判を一蹴し、「ちなみにゲーム機本体の転売は合法です」とも述べている。こうした見方は、供給不足と需要の高まりが続く状況では一定の説得力を持つ。
現場で販売制限を強めざるを得ない裏には、転売ヤーによる買い占めによって販売店舗側と本来の購入希望者が苦戦を強いられるという実情がある。
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