「iPhone 17 Pro」「iPhone Air」のインカメラは縦横自在! 自撮り派にうれしい作りに:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/2 ページ)
iPhone 17 ProとiPhone Airのカメラを撮り比べるレビューの後編は、普段だとあまり扱わないインカメラ。インカメラはあまり変わり映えしないことが多かったのだけど、今回は違う。センサーが正方形になったのだ。
2025年版iPhone(iPhone 17 Pro/iPhone Air)のカメラレビュー、後編はインカメラ(フロントカメラ)の撮り比べ。
今までのスマホカメラのレビューでは、どうしても後回しになりがちだったインカメラ。わたし自身、毎回必ずインカメラでの自撮り作例も用意しているのだけど、最近は特に変わり映えもしなくて、記事で採用しないこと多かったのだよね。使うシーンが限られることもあって、画素数がある程度上がったときか、あとはビューティー系の加工が充実しているときくらいしか取り上げなかった。
そんな中、今回のiPhoneはインカメラに新しいアプローチを施してきたのである。なんとインカメラのセンサーが「正方形」になったのだ。
Appleのイベントをオンライン視聴した際に、これを見た瞬間「これはアリ!」と思ったものである。
正方形センサーなので、そこから縦長の画像を切り出せば縦位置の写真に、横長の画像を切り出せば横長の写真になるわけだ。
新しいインカメラは“縦横自在”
論より証拠というわけで、インカメラで自撮りする……じゃなくて、してもらう。外観を見る限り、何が変わったのか全然分からないけれど。
普通に縦位置で構えて撮ると、普通にこうなる。パッと見、普通である。
でも、よく見ると今までと違うところがある。撮影画面に「回転ボタン」が付いたことだ。
これをタップすると、左右の画角がグッと開いてこうなるのである。
もちろんこの逆で、端末を横に持った状態で、縦長の写真を撮ることもできる。まあ、持ちやすい方で撮れますよってことで。
2つの画角×2つの持ち方で便利に撮れる
もう1つ、これは従来からある機能なのだけど、インカメラに2つの画角が用意されている。標準と広角。
もともと、インカメラのレンズは超広角なのだけど、自分だけを撮るときはちょっと望遠になる。正確にいうと、中央部がクロップされる仕様だ。なので、2通りの画角で撮れたのである。
今回、iPhone 17シリーズとiPhone Airのインカメラでは持ち方を変えずに2通りの画角を切り替えられるようになった。要するに、2×2=4パターンで撮れるようになったのだ。
同じ構えで、縦横それぞれ2種類の画角で撮れるのである。これはよい。
保存される写真の画素数は広角時が4896×3672ピクセル(約1800万画素)、標準時で3088×2316ピクセル(約700万画素)となる。標準画角は、カメラの世界でいうクロップズームを使っている。
ちなみに、写真のアスペクト比は「16:9」から「1:1」まで選べるが、1:1で広角で撮った場合は3672×3672ピクセルになる(つまりセンサー全体を使うわけじゃじゃない)。これは楽しい。
「センターフレームカメラ」もなかなか面白い
新しいiPhoneのインカメラは「センターフレームカメラ」と名付けられている。フレームに複数の人数が入ってくると、自動的に画角や縦横比が変わるのだ。これが面白い。
この機能を使うには「自動ズーム」と「自動回転」の両方をオンにする必要がある。
1人で自撮りしている途中にもう1人が入ってくると、画角が自動的に広くなるという寸法で、実際どんな感じなのか動画で見ると、こんな感じ。これはいい。
さらにもう1人来ると縦位置では入りきらないので横位置に切り替わる……はずなんだが、さすがに今回は3人目を用意することはできなかったので、それは試せてないんだけど、まあこんな風に自動的に画角や縦横が切り替わるのである。
まあ、最初から「横位置で広角」とか手動で設定してもいいのだが、手動で向きを変えたりズームを広角にしたりすると、画面に「センターフレームオフ」と表示されて自動ズームと自動回転がオフになるので注意が必要だ。このときは、それぞれをオンにし直さねばならない。ちと不便なので、ワンタッチでできないかなとは思う。
ポートレートモードはどんな感じ?
さらに、インカメラでポートレートモードも撮ってみよう。
インカメラで撮った写真をもう1枚。人じゃなくてネコ。ネコの後ろからiPhoneを差し出して、“ネコ自撮り”である。
新しいインカメラは、画質も良くなってる気がする。
このインカメラの縦横切換は動画撮影時も使えるので、持ちやすい方向でiPhoneを持ったまま、縦長動画も横長動画も撮れる。
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