「Leica LUXグリップ」を使えばiPhoneが“Leicaのカメラ”になるのか? 試して分かったこと:荻窪圭のiPhoneカメラ講座(1/3 ページ)
Leica(ライカ)がMagSafe対応iPhone向けに販売している「Leica LUXグリップ」は、発売からまもなく半年経過するがいまだに品薄状況が続いている。それほどすごいものなのか、実際に使ってみようと思う。
「Xiaomi 15 Ultra」など、Leicaと協業して「うちのカメラはすごいぜ!」というAndroidスマートフォンを見て、「ちょっとうらやましいなぁ」と思ったカメラ好き/写真好きのiPhoneユーザーの皆さま、実はLeicaはiPhoneにも注力しております。
ということで2024年、同社は「Leica LUX」というLeicaの往年のレンズのシミュレーションを行い、Leicaが考える画作りのスタイル(=ライカルックス)を楽しめるというアプリをリリースした。何度かバージョンアップを繰り返すうちに使えるレンズやスタイルも増え、iPhoneの標準カメラアプリでは撮れない、風合いのある写真を楽しめるようになったのである。
しかも、撮った後でルックスを変えたりボケ具合を変えたりフレームを付けたりできるのだ。
そして2025年、さらにiPhoneのカメラをバージョンアップすべく登場したのが「Leica LUXグリップ」だ。iPhoneにペタッと貼り付けて使う、撮影用グリップ兼シャッター兼各種操作系である。
金属製の円筒にMagSafe用のプレートがついた形状で、質感が実にいい。見た目もさすがライカというカッコよさがある。直販価格は5万600円で、8月現在も品薄状態が続いている。今回、ライカカメラジャパンから借りて試してみるのである。
iPhoneと“合体する”ワイヤレスリモコン
Leica LUXグリップを一言でいえば、iPhoneをカメラとして快適に使うためのアイテムだ。これを付けると、iPhoneを大画面搭載デジタルカメラの感覚で使える。右手でしっかりグリップし、しっかり構え、人差し指でしっかりシャッターを押せる。
ただし、Leicaグリップの各種操作系を使うにはLeica LUXアプリが必要だ。シャッターボタンとして使うだけなら他のカメラアプリでも使えるものの、接続にはアプリが必須となる。LUXアプリとLUXグリップのペアになって初めて、iPhoneが“Leicaなスマホカメラ”に変身するわけだ。
使い始めは簡単。LUXアプリのメインメニューに「Leica LUX Grip」があるので、それを開き指示に従ってペアリングすればよい。後は、アプリの指示に従って操作をしていけばセットアップは完了する(アプリのUIは英語だけど、グリップには日本語の簡単なセットマニュアルが付属する)。
一度ペアリングしてしまえば、次からはLUXアプリを起動して、シャッターボタンを長押しすれば使用可能だ。
カメラアプリの撮影モードアイコンには「Leica Grip」のピクトが表示されるので判別できる。
LUXグリップを取り付けてみる
iPhoneとつながったら、iPhoneの裏に磁石でくっつけて、といい感じに撮影用グリップになるのだ。
iPhoneにケースを付けている人は、MagSafe対応ケースにすることをお勧めする。そうじゃないと、磁力が弱くて落ちやすくなる。ケースによって磁力が異なるのでそこは注意すること。
本体が落下して手の中にはグリップだけが残ってた……という悲劇は避けたいからね。
あとは普通のカメラのようにグリップを握って、シャッターを押せばOKだ。半押しによるAF(オートフォーカス)にも対応しているので、カメラを使い慣れている人にいい。
グリップの底面には三脚穴もあるので、iPhoneを三脚に据えた撮影もできる。
LUXグリップの実態はBluetoothを使ったワイヤレスリモコンなので「片手にiPhone、片手にグリップを持つ」とか、「iPhoneをどっかに置いて、グリップを使って撮影」ということもできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
iPhoneでライカっぽい写真を撮れる! Leicaの純正カメラアプリ「Leica LUX」を試す
ドイツの光学メーカーLeica(ライカ)が、突然iPhone用のカメラ撮影アプリ「Leica LUX」をリリースした。全機能を使うと月額1000円(または年額1万円)と、サブスクリプション式カメラアプリとしては高価な設定なのだが、その実力はいかほどか、試してみよう。
ライカレンズのような撮影ができるiPhoneアプリ「Leica LUX」、無償版と月額1000円の有償版で展開
ライカカメラは、ライカのカメラとレンズを使用したような写真が撮影できるiPhoneアプリ「Leica LUX」を発表。無償版と月額1000円(年額1万円)の有償版で展開する。
「iPhone 16/16 Pro」のカメラ機能を比較、基本画質に差はなし? 新ボタン「カメラコントロール」は難易度高し
「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」のカメラを、2回に分けて試してみる。今回は前編として、両モデルの特徴である新インタフェース「カメラコントロール」を紹介しつつ、基本画質をチェックする。
今だからこそ知りたい「Leitz Phone 3」の実力 ガチの「Leica(ライカ)カメラ」っぽく使ってみたら?
ライカブランドのスマートフォン「Leitz Phone」も気付けばもう第3世代。周知の通り、その「Leitz Phone 3」の中身はシャープの「AQUOS R8 Pro」ベースなのだが、Leitz Phoneに求められる「どれだけライカっぽい味付けをした、アーティスティックな写真を撮れるか?」「どれだけライカっぽい操作感を味わえるか?」というところにある。その辺を、ちょっと試してみたい。
スマホでブレの少ない写真を撮りたいなら持ってて損なし! 「CP+2024」で展示されていた便利アイテムをチェック
2月22日から26日まで、カメラと写真の展示会「CP+2024」が開催された。昨今は撮影機材としても注目を集めるせいか、スマートフォン用のカメラアクセサリーも充実している。今回は三脚系のアイテムを中心にチェックしていこう。










