「HUAWEI WATCH GT 6」レビュー:驚異のスタミナと見やすいディスプレイ、今買うべきスマートウォッチの有力候補だ(2/2 ページ)
Huaweiのハイエンドスマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT 6」をレビューする。前モデルの「HUAWEI WATCH GT 5」からバッテリー持ちが向上し、業界初のウォッチ単体でのサイクリングパワーの試算に対応したことが特徴だ。細かい改善点としては、心拍変動の表示、転倒検出、緊急SOS機能、測位精度の向上、画面輝度の向上もある。
計測データの表示方法は好みが分かれる?
計測したデータは、ヘルスケアアプリで管理される。最近は、他社スマートウォッチのヘルスケア機能では、計測データをもとに体調を数値化して表示するというものが増えている。Fitbit(Pixel Watch)のエナジースコアや、Galaxyのエナジースコア、AmazfitのBio Chargeなどだ。しかしHUAWEIヘルスケアではそういった指標は表示されず、計測したデータがそのまま表示される仕様だ。
これは好みが分かれるところだろう。個人的には、睡眠時間や血中酸素濃度などを細かくチェックするよりも、「今日の体調は80%」のようにストレートに表示してくれる方が分かりやすいと感じる。ただ、詳細なデータを自分で分析したい人にとっては、Huaweiのアプローチの方が好ましいかもしれない。細かい数値は気になったときに確認する。そんな使い方でも十分だろう。
大幅に伸びたバッテリー持ち 実際に試してみた
スマートウォッチの性能としては、バッテリー持ちが気になるところだ。HUAWEI WATCH GT 6は、サイズ自体はほとんど変わっていないにもかかわらず、公称値ではバッテリー持ちが通常使用で最大21日、ヘビーユースで約12日間(いずれも46mmモデル)に伸びている。これは、高密度シリコンバッテリーの採用により、エネルギー密度が37%向上した結果だ。
実際、常時表示をオン、心拍数測定オン、睡眠測定オン、情緒測定、ストレス測定オン、1日あたり約120分のGPSを使用したウオーキング、各種通知をオンという状態で丸3日間利用した後のバッテリー残量は63%だった。1日あたりバッテリー消費は15%程度に収まった。この使い方だとヘビーユースの12日間には届かないが、1週間程度は十分に持ちそうだ。
ちなみに、GPSは1時間あたり2~3%のバッテリー消費だったので、GPSを使わなければ10日程度は持つ計算になる。2~3泊の旅行や出張なら、充電ケーブルを持っていく必要はないだろう。
GT 5ユーザーは様子見、新規購入なら有力候補
HUAWEI WATCH GT 6のアップデート内容を整理すると、大きく2つに集約される。バッテリー持ちの強化と、サイクリング機能の充実だ。細かい改善点としては、心拍変動の表示、転倒検出、緊急SOS機能、測位精度の向上、画面輝度の向上などがある。
既にHUAWEI WATCH GT 5を使っているユーザーにとって、これらの改善点は「あればうれしい」程度のもので、積極的に買い替える理由にはならないというのが正直な感想だ。GT 5のバッテリー持ちも十分良好だし、基本的な使い勝手に大きな差はない。サイクリング機能に魅力を感じるなら話は別だが、そうでなければ現行機種を使い続けて問題ないだろう。
一方、これからスマートウォッチの購入を検討している人にとっては、HUAWEI WATCH GT 6は有力な選択肢だ。AndroidだけでなくiPhoneでも使える汎用(はんよう)性、1週間以上余裕で持つバッテリー、屋外でも見やすい高輝度ディスプレイ、3万円台という価格設定など、バランスの取れた製品に仕上がっている。
量販店などで実機を試せる店舗も多い。気になる人はぜひ一度手に取って、装着感やディスプレイの見やすさを確かめてみてほしい。
(製品協力:ファーウェイ・ジャパン)
関連記事
「HUAWEI WATCH GT 6 Pro/6」10月14日発売 21日間持つバッテリー搭載、ウォッチ単体で“サイクリングパワー”を測定可能
ファーウェイ・ジャパンが「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」と「HUAWEI WATCH GT 6」を10月14日に発売する。46mmモデルは、通常使用で最大21日間持つバッテリーを搭載している。スマートウォッチ単体で、サイクリング能力の指標となる「サイクリングパワー」の測定ができる。最上位ウォッチ「HUAWEI WATCH 5」発売 ワンタッチで8種類の健康データを測定、eSIMにも対応
ファーウェイ・ジャパンが、スマートウォッチの最新モデル「HUAWEI WATCH 5」を6月3日に発売する。右側面に、「HUAWEI X-TAP」と呼ぶセンサーモジュールを新たに搭載している。このモジュールに指を当てるだけで、8種類の健康データを測定できる。血圧計内蔵スマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2」発売 寝ている間も自動で測定、“仮面高血圧”の発見にも
ファーウェイ・ジャパンが12月6日、血圧計を内蔵したスマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2 ウェアラブル血圧計」を発表した。日中と夜間に自動で血圧を測定できる自動血圧モニタリング機能を備えた。先代モデルから軽く小さくなり、素材も変更して快適に測定できるよう工夫した。ニトリの5990円「スマートウォッチ バルカ」を試す 1日以上持つバッテリー、健康管理機能は“お値段以上”か
ニトリのスマートウォッチ「iPhone&Android対応 スマートウォッチ バルカ レザーバンド」を試す。バッテリーは丸1日の使用で18%ほど消費した。健康管理機能では、心拍数や血中酸素飽和度を計測できる。ドコモの6980円「スマートウォッチ 01」を試す どんな人におすすめできる製品なのか?
NTTドコモは7月7日、6980円のスマートウォッチ「スマートウォッチ 01」と「スマートウォッチ 02」を発売した。ドコモから実機を借りることができたので、その性能を詳しく見ていく。ヘルスケア関連で測定できる項目としては、心拍数、血中酸素飽和度、睡眠データ、運動記録がある。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.