「“積読(つんどく)”は悪?」「本は最後まで読むのが美徳?」 本と怠惰を愛するKindleユーザーが、完ペキ読書をやめるために活用しているコト(4/4 ページ)
「全部読まなきゃ」は呪い。Kindle機能を武器に、積読を賢く消化する無理のない読書法をご紹介します。
AIによって読書体験はどう変わる? 多様性を増す読書体験への期待
電子書籍の登場が人々の読書体験を変革したように、AIの存在が読書の概念をさらに変えていくかもしれない。
今現在の日本では、読書体験を向上させるためのピンポイントなAIツールはまだ登場していない。現状の現実的な活用法としては、ハイライトした箇所をGoogleのNotebookLMに読み込ませ、自分専用の検索データベースを構築するくらいだ。
しかし海外に目を向ければ、Kindleで引いたハイライトをメモアプリへ自動転送する「Readwise」や、AIがリアルタイムで内容を解説してくれる「Matter」といった効率化ツールが普及し始めている。
素晴らしいサービスだが、英語メインの対応ということもあり筆者はどちらとも馴染めなかった。早く日本にもこのようなツールが登場してくれればと願う。
それはそれとして、たまには熟読も楽しもう
大前提、本は自由に読んでいいものだ。特に多忙なビジネスパーソンは、資本である身体を壊さないためにも、自分にとって一番無理のない方法で読書を楽しみたいところ。今回は筆者が考える現時点での最も効果的であろう読書方法を紹介した。
その上で、全ての本を上記の効率的な方法で処理してしまうのはもったいないと思うところもある。
読書好きの筆者としては、自身が熟読したいと思った、いわゆる「良本」については、しっかり集中して読む“余裕”も忘れてほしくないということだ。
良本とは、読みながら疑問が湧き、自分の経験と照らし合わせ、思考が深まる体験ができる本のことだと筆者は定義する。
そういった没入体験が、ただ情報を一方的にインプットするだけの読書では味わうことができない。
脳科学者の毛内拡氏が、短いデジタル情報があふれる現代において、あえて本を読むことの重要性を解説していた。 長文への深い没入は、わずか6分間でストレスを約70%も軽減させる。また、読書による代理体験は問題解決能力を高め、複雑な日本語の読解は脳の広範囲を活性化、推論能力を向上させるという。
毛内氏いわく、「デジタルであっても、深く読み込める環境さえ整えれば、脳の活性化と劇的な癒やしを両立できる」とのことだ。Kindleユーザーにとっては大変前向きになれるありがたい情報である。
毛内氏著の「読書する脳」について、筆者は2度読んだ。あえて深いレビューは割愛するが、読者へのモチベーションが高まる有意義な本だったので、読書意欲をお求めの方はぜひ読んでほしい。
読書は楽しいものだ。さまざまな読書術が溢れかえるこの情報社会で、無限の多様性を秘めた読書の在り方にうれしさを覚える。効率を求めて空回りした日々を乗り越え、今の筆者は「今の自分に、一番優しい方法で読む」ことに決めている。
もちろん、楽しい読書ばかりではないかもしれないが、忙しさに追われて本を諦めてしまうのはあまりにももったいない。この記事が皆さまと本の縁をつなぐささやかな一助となればと願っている。
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