PayPay上場後初の決算は大幅増益、若年層が成長をけん引 26年度には「一体型カード」投入へ(2/2 ページ)
PayPayの2025年度通期決算は営業収益が前年比27%増、調整後EBITDAは89%増と大幅な成長を遂げた。米Nasdaq上場後初の発表で、決済と金融サービスの両輪が成長をけん引し、特にカード事業の躍進が目立つ。若年層の囲い込みやeKYCの義務化を推進し、今後は銀行・カードの一体型提供で利便性をさらに高める方針だ。
ソフトバンクとのシナジーは道半ば、ポイント発行額増にも意欲
ソフトバンクやY!mobileなどの通信サービスとの連携について中山氏は、「(ソフトバンクの)ペイトク2によって、ソフトバンクユーザーのMTU(月間取引ユーザー数)や単価が上がっている。ソフトバンクユーザーがPayPayを使うとお得という認知は広がっているので、PayPay証券やPayPay送金に広めていきたい」と話す。一方で、ソフトバンクとY!mobileユーザーの携帯料金の引き落としに、PayPay銀行やPayPayカードを利用するユーザーは十分ではなく、改善の余地があるとした。
ポイント事業について、PayPayは6月2日から規約を改定し、PayPayステップのポイント付与やポイント付与率アップをするには、eKYCによる本人確認を必須とする。この影響について中山氏は「eKYCユーザーがGMVの大半を占めているので悪い影響はない」とみる。「ポイントの発行は、これからも伸ばしていく。ロイヤルユーザーにとって有効なので、ますますポイント発行額を増やしていきたい」と意気込んだ。
決済と金融の両輪で成長を実現する
中山氏は2025年度の業績について、以下の通り総括する。
「成長性、収益性の両輪で成長をお示しできた1年間であったと総括している。決済から始まった私たちの挑戦は、いまや『ためる・送る・借りる・殖やす』といった金融にまつわる日常の行動そのものを再定義する段階に入っている。金融関連収益は41%と大きな割合を占め、収益源の多様化が進んでいる。今後も引き続き、祖業である決済ともう1つの柱である金融の両輪での成長を実現させていく」
2026年度は、「事業トレンドの大きな変化は想定していない」(中山氏)とし、通期では4540億~4620億円の営業収益、1345億~1405億円の調整後EBITDAを見込んでいる。
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