コラム

なぜLINEは“ちょっとした気遣い”で重宝された「ミュートメッセージ」を有料化したのか?(1/2 ページ)

通知を鳴らさずに連絡できる、LINEの「ミュートメッセージ」が有料化されました。“気遣い”機能として重宝されてきた同機能が「LYPプレミアム」特典へ移行した理由と、LINEヤフーの事業戦略の変化を解説します。

 LINEヤフーがLINEの「ミュートメッセージ」機能の無料提供を8月26日に終了しました。現在は「LYPプレミアム スタンダードプラン」(月額650円)の特典として提供されています。

 ミュートメッセージとは、送信ボタンを長押しして選択すると、相手のスマートフォンの通知音やバイブレーションを鳴らさずにメッセージを送れる機能です。通常は時間帯を問わず着信通知が行われますが、本機能を使えば通知は届かず、相手が自らLINEを開いたときに初めてメッセージに気付く仕組みになっています。


有料機能になった「ミュートメッセージ」

 例えば「もう寝ているかもしれないが、明日の予定だけ伝えておきたい」「相手が仕事中や会議中かもしれないので、通知で邪魔をしたくない」といった場面で活用されてきました。相手が「おやすみモード」などで通知を制御していない場合でも、相手の迷惑にならずに連絡できる、こまやかな気遣いをかなえる機能として人気を集めています。

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 ミュートメッセージはこれまで、正式リリース前の新機能を試せる「LINEラボ」で設定することで、無料で使えました。しかし、現在は有料プランの特典として組み込まれました。

 ミュートメッセージの有料化に対し、Xでは「有料化するなら深夜の連絡がしづらくなる」「この機能のために課金しようか迷う」「有料化のニュースで初めて知った」といった声が上がっています。本機能がどのようなシーンで重宝されてきたのか、詳しく解説します。

ミュートメッセージが重宝されてきた理由

 ミュートメッセージがこれほど支持を集めてきた理由は、単に便利だからというだけではありません。そこには、LINE特有の利用環境やコミュニケーション事情が大きく関係しています。

 LINEは、手軽かつ即座に連絡を取れるツールとして定着してきました。テキストでありながら電話のような即時性を備え、相手が開封すれば「既読」マークも付きます。すぐに読んでもらえる前提があるからこそ、「LINEによって待ち合わせの事前約束が不要になった」と感じる人も多いはずです。

 しかし、この即時性が心理的な負担となる場合もあります。開封すると「既読」が付くため、すぐに返信しないと「既読無視(既読スルー)」と受け取られ、相手を不快にさせる恐れがあります。そのため、未読状態のまま通知画面で内容を確認し、読んだかどうかをあいまいに保とうとする動きが広がりました。

 一方で送信側にとっても、即座の返信を求めていないケースがあります。相手が慌てて返信してくると、かえって心苦しく感じることもあるでしょう。お互いに気を遣い合うあまり、深夜までやりとりが途切れないことも珍しくありません。そうした際にも、ミュートメッセージが威力を発揮します。相手の都合がよいタイミングで確認してもらえるためです。

 LINEはプライベートな交流にとどまらず、仕事の取引先やママ友など、配慮を要する相手との連絡にも広く使われています。従来の電子メールのように時間帯を気にせず非同期でやりとりできる手段として、ミュートメッセージが重宝されてきたのです。

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