大画面+超高速通信だけじゃない 使えば分かる「Motorola RAZR M」の“バランス”と“気配り”ソフトバンクモバイル×Motorola 特別対談(2/3 ページ)

» 2012年11月06日 10時00分 公開
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“白”にこだわった日本仕様のRAZR M

―― RAZR Mのホワイトモデルは北米仕様と異なり、背面もすべて白で統一されています。日本市場への投入に当たり、カラーリングにはかなりこだわったと聞きました。また多色展開なども検討されたのでしょうか。

後藤氏 我々が商品開発を始めたタイミングというのは、スマートフォンユーザーの男女比率が大きく変わったころでした。当初の男女比は7:3とかでしたが、今や半々です。もともとのRAZR Mも含め、Motorolaの製品は実に“男っぽい”のですね(笑)。ですからビジネスをより大きくするためにも、女性向けを意識したホワイトモデルへのチャレンジをお願いしました。

 とはいえ、言うは易しで実現するのはかなりご苦労されたと思います。そこは我々も重々承知しておりまして、このプロダクトの良さをなんとしてもより多くのお客様へ広めたい、その様な思いからオーダーしました。

 カラーリングについてはほかのカラーも検討しましたが、RAZR Mが持つ個性が薄れる可能性がありました。ブラックとホワイトというベーシックな2色こそが、この端末のデザインバランスを生かしている面もあります。いたずらにカラーを増やして本来の魅力を見失うことは避けたい。こう考えて、まずはこの2色での提供としています。

 特に女性がスマートフォンを選ぶ場合、スペックが高いものはどうしてもサイズも大きくなってしまいます。ちょうどいいバランスのものが意外に見当たらない。大きさや使い勝手の良さなど、ハイバランスなRAZR Mが、そこを補ってくれると思います。

鈴木氏 メーカーとしてはグローバルモデルのまま販売できれば確かに楽ですが、さまざまなコンシューマーリポートの結果やソフトバンクモバイルとの話し合いのなかで、やはりホワイトモデルは真っ白にしたいと結論づけました。

 ブラックの背面に使っているKEVLARファイバーは、素材の色の関係で真っ白にできません。そこで感触や見た目を損なわず、なおかつ耐久性の高い別の素材(PET)を使っています。その結果厚さも少し増していて、結果、ボディ用の金型まで別に用意する必要が出てきました。ブラックと同じタイミングでリリースするという時間的な問題もあり、今回の開発でこのホワイトモデルへのチャレンジが一番の難関だったかもしれません。

後藤氏 そうですね、ブラックとホワイトをそろって発売したい――という点も強くお願いしていました。2色そろってのマーケティングが大前提でしたから。というのもソフトバンクモバイルはどちらかというと“素直”な会社でして、社長(孫正義氏)もよく言ってますが「マーケットの声はどうなんだ」ということですね。

 買う人の視点で見れば、答えは比較的簡単になってくる。0を1にする。つまりまったく未知のものを提案するときのマーケットの声は聞き方が難しいのですが、色味についてはその声は素直です。

―― 北米版のRAZR MはNFCに対応していますが、国内版はおサイフケータイ(FeliCa)をサポートしました。この変更はソフトバンクモバイルから強く要望されたと聞いています。

後藤氏 海外メーカー製のAndroid端末が、グローバルな仕様のまま日本で販売され、大成功したというケースは非常に少ないですね。いかにマーケティングしていくかを考えると、やはりおサイフケータイ(FeliCa)は必要不可欠な要素です。グローバルでNFC搭載モデルが増えているタイミングでもあり、FeliCa対応にチャレンジしていただきました。今後、新端末を開発していただく上でも、外せない要素だと考えています。

鈴木氏 メーカーとしては意外なところがチャレンジングでした。FeliCaとNFCはチップの大きさが同じで載せ替えはさほど難しくありません。次世代のチップはFeliCaとNFCのデュアル対応ですから、開発する際の方向性も近いのです。実はアンテナをどうするのかが大変でした。

 RAZR MはSoftBank 4G(AXGP)の2.5GHz帯に加え、3G用にプラチナバンドの900MHz帯、ULTRA SPEED用の1.5GHz帯、そして2.1GHz帯のトリプルバンドに対応しています。さらにGSMはクアッドバンド(850/900/1800/1900MHz帯)をサポートして、なおかつ無線LANは2.4GHzと5GHzが使えます。無線ではさらにBluetoothがある。このボディサイズの中にこれらのアンテナを収め、さらにFeliCa用のアンテナを入れる必要があった。FeliCaはNFCに比べて通信時の基準が厳しいですから、アンテナをどう配置するのか。設計を何度も何度も繰り返しました。

 こうした技術的な難しさはありましたが、おサイフケータイを使っているユーザーは、次の機種でおサイフケータイがある製品しか選ばない現実があります。それを考えると、FeliCaは非常に大事な機能だと思います。

シンプルなUIに隠された伝統の“味付け”

―― RAZR Mを使っていて感じたのは、UIがシンプルな点です。初期状態ではホーム画面が1枚しかありませんね。ではできることが少ないかというとそうではなく、スワイプで設定メニューが登場する「QUICKSETTING」など、使いこなしたいユーザー向けのUIも用意されていて実に懐が深い。これが後藤さんがおっしゃった老舗メーカーとしての“気配り”なのでしょうか。

鈴木氏 RAZR Mが目指した使いやすさには、大きく分けて3つあります。まず1日使えるバッテリー性能であること、もう1つがコンパクトなボディに大きなディスプレイを搭載したこと。そして最後が、Googleのサービスをより便利に使ってもらうための“Best of Google”を目指したことです。

 これまでのMotorolaのスマートフォンをご存じの方はお気づきと思いますが、RAZR Mには従来の製品に搭載されていた独自機能をかなり削りました。残っているのはユーザーの使い方に合わせて省電力設定などを自動で行う「SMARTACTIONS」だけと言って良いでしょう。なぜ削ったかというと、Best of Googleを実現するためです。これまでの製品はあまりGoogleのサービスとインテグレートしていなかったのですが、RAZR Mではシングル-サインオンを採用し、自分のGoogleアカウントで1度サインオンすると、プリセットされたGoogleアプリがそのアカウントで利用できます。

 GmailやYoutubeもちろんですが、ブラウザのChromeは同じアカウントを使うPCと、ブックマークや開いているタブまで同期します。こうしたGoogleのサービスを片手で簡単に使ってもらえるよう、できるだけシンプルな画面に凝縮させました。これには、何世代にもわたってスマートフォンを開発してきたノウハウが生きています。

後藤氏 ホーム画面を見ていただくと分かりますが、Yahoo!Japanのウィジェットが配置されています。ここから、Yahoo!Japanのさまざまなサービスにアクセスできますし、ちゃんとGoogleのサービスと連携するようになっています。

 MotorolaはよりシンプルにGoogleのサービスを提供したいとチャレンジされておりましたし、ヤフー側も多くのユーザーのニーズに応えたいという考えがありました。そこで、ウィジェットを作るヤフーにはRAZR Mのデザインと合うように注文を出しています。「ちゃんと相手のことも考えて欲しい」と(笑)。GoogleとYahoo!ではネットサービスを提供する同士ではありますが、ここではうまく共存しているとおもいます。

―― おそらく後藤さんは日本で最初の“RAZR Mユーザー”だと思いますが、この端末を利用した最初の感想はどんなものだったのでしょうか。

後藤氏 こうした仕事をしていますから、さまざまなスマートフォンを使います。先ほど述べたようにハイスペックなスマートフォンは大型化していく傾向にあり、私自身も「大きくてもいい」と思っていました。

 しかしRAZR Mを使い始めると、ボディとディスプレイをバランスさせることの重要性を、認識せざるを得ませんした。しばらくRAZR Mを使ってから大きいスマートフォンを手にすると、以前ほど大きなディスプレイの必要性を感じないわけです。そして有機ELのディスプレイは本当に見やすい。バッテリーの持ちもそうですし、通信スピードの速さはいうまでもありません。新しい技術をうまくまとめ上げられるのは、Motorolaならではです。

 こうなると、性能を1つ1つお客さんに説明することよりも、気持ちよく使うことができることや、長時間使い続けられること、そしてサイズと機能がバランス良くパッケージされていることを伝えるべきではないかと考えさせられました。一番簡単な方法は、もう直接触っていただくことだと思います。ぜひ店頭で「RAZR M」を試していただいて、その気持ちよさを体験して欲しいですね。

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提供:モトローラ・モビリティ・ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2012年11月19日