PDAに近づく携帯電話──これだけの機能が既に搭載されている(1/2)

PDAに求められる機能が,カレンダーや住所録といったPIM機能からインターネット接続やマルチメディア機能にシフトしていく一方で,携帯電話にはしだいにPIM機能が搭載され始めている。目立たないながらも日常生活で便利に使えるこれらの機能を紹介しよう。

【国内記事】 2001年7月27日更新

 携帯電話をPDAとして使う? いくら携帯電話のCPUが高速化し,大きなカラー画面が搭載されても,「それは無理だ」「試してみたけど失敗した」という方は多いと思う。

 しかし携帯の高機能化に伴い,さまざまな個人情報管理機能(PIM機能)が携帯電話には搭載されてきている。あまり注目されない携帯電話のPIM機能だが,これらは使われていないだけなのか。それとも使い物にならないのだろうか。

J-フォンのシャープ端末にはお小遣い帳機能が

 J-フォンのシャープ製端末には,お小遣い機能が搭載されている(J-SH06レビューJ-SH07)。待受け画面から金額をいきなり入力し,「メモ」ボタンを押すと,費目を選ぶ画面が現れる。使った種類を選択すれば,時間や費目とともに金額が記録される。

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 この優れたインタフェースがJ-SHシリーズのお小遣い帳の特徴だ。常時携帯しているものだけに,お金を払ったらすぐに入力できるし,書き込むのにメニューを辿ることなく,いきなり金額を打てばいい。費目は10種類程度から選択できるだけで,それほど細かく入力できないという割り切りもうまい。

 こうやって入力したお小遣い帳は,まとめて閲覧できる。合計金額なども計算されている。

 しかし,お小遣い帳は全件消去するか,延々追加していくかしかできないことだけが残念だ。電子メールに貼り付けて送付できたり,せめてコピーだけでもできればありがたいのだが。

スケジュール機能搭載端末の多い,ドコモ

 iモードのメールにはメロディファイル(iメロディ形式)しかファイル添付ができない(FOMAでは画像などの添付にも対応予定)。既に画像や音楽などのほか,vCard,vCalendar(用語)などのアドレス,スケジュールの標準ファイルに対応しているEZwebに比べると見劣りする(7月11日の記事参照)。

 しかし,現在発売されているNTTドコモの端末には,多くの機種にスケジュール管理機能が搭載されている。「50xシリーズ」と「2xxシリーズ」では,搭載していないのは「F210i」「F290i」だけだ。

 それぞれの基本機能は似通っているが,中でもひときわ凝っているのはNEC製端末だ。スケジュールの内容を電子メールで送受信する機能を「N502i」の段階から備えていることには注目したい。スケジュールを送信すると以下のようなフォーマットになっていることが分かる。

DATE:2001/07/26/11:20
PLAN:原稿締め切り

 逆に,PCやほかの携帯電話から上記のフォーマットでN502iやN503iにメールを送信すると,「予定を追加しますか?」というダイアログが現れ,スケジュールに予定を追加できる。このフォーマットはiCalendarのような世界標準フォーマットではないが,うまく活用すれば簡単にスケジュールを入力できる。NEC製端末の人気を見れば,PC側のPIMソフトで対応するものが出てきてもおかしくない。

ひっそりと装備された赤外線通信機能

 ドコモの「P503i」とN503iには,IrMC(用語)という規格に準拠した赤外線通信機能が搭載されている。この赤外線通信機能を使えば,アドレスデータやスケジュールデータを送受信することも可能だ。

 赤外線通信機能を使った場合,データフォーマットはIrMCに従ってiCalendarに準拠したものになる。赤外線通信機能を備えたPDAは多く,たとえば“IrMC準拠”はアナウンスされておらず,完全ではないがPalmデバイスなどとスケジュールデータの送受信ができる。

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