ドコモ,iモードを高速化──来年春の新端末から2002年の春,PDC-Pネットワークの改修と新端末の投入により,iモードとDoPaは下り28.8Kbpsの通信速度を実現する。併せてiアプリのサイズも30Kバイトに拡大される。
NTTドコモは9月10日,iモードおよびDoPa(用語)のパケット通信速度を2002年春から下り28.8Kbpsに高速化すると発表した。高速化は2002年の春から。同時期に対応端末が発売され,iアプリのプログラムサイズも10Kバイトから30Kバイトに拡大される。 通信エリアは現在のiモード/DoPaの通信エリアがそのままアップグレードされる。基地局に関しては「ソフトウェアの変更だけで対応できる」(広報部)としており,大きな改修はないもよう。 iモードはPDC-Pと呼ばれるPDCのパケット通信網を利用しており,「209iシリーズ」「210iシリーズ」などではさらにDoPaデュアルサービスに対応している。今回のアップグレードはPDC-P網自体の高速化となる。 通信速度の高速化により時間当たりのデータ送受信量が増えるため,FOMA同様ユーザーによっては料金がかさむ可能性もある。料金体系などは現在のところ変更の予定はないが,「今後,調査によって検討する」(広報部)という。 上りは9.6KbpsのままドコモではDoPa端末として,最大28.8Kbpsに対応する「DoPa MAX 2881p」や「N302 HYPER」などを既に発売しているが,今回のアップグレードとの違いは上り方向だ。
ドコモでは高速化のメリットとして「静止画や着信メロディなどのコンテンツを快適にダウンロードできる」としているほか,より大容量のiアプリコンテンツを提供できることにも言及している。 iアプリは対応端末台数こそ600万台を超えたが,「ダウンロード時のユーザーの使いやすさを考えて」(ドコモiモード企画部長,夏野剛氏)決まった10Kバイトというプログラムサイズには,開発者などから“小さすぎる”という声が絶えない(8月30日の記事参照)。対するJ-フォンやKDDIのJavaサービスでは,それぞれ30Kバイト,50Kバイトというサイズを採用している。 今回,下りの通信速度が9.6Kbpsから3倍の28.8Kbpsに向上することで,iアプリのサイズも10Kバイトから3倍の30Kバイトに増える。半年以上先のアップグレードを発表したのも「コンテンツプロバイダーへの告知を兼ねて」(広報部)だという。 各社高速化へパケット通信網の高速化は時代の要請のようだ。J-フォンとツーカーグループは年内にも28.8Kbpsのパケット通信を導入し(8月7日の記事参照,8月20日の記事参照),KDDIもCDMA2000 1xの導入で144Kbpsの通信速度を達成する(8月6日の記事参照)。 10月1日には第3世代携帯電話サービス「FOMA」もスタートするが,当初は高級機の扱い(9月3日の記事参照)。FOMAが全国をカバーするまで主力を担わなくてはならないPDC端末の強化ポイントは,通信速度とiアプリのようだ。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新スペック搭載ゲームパソコン
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
FEED BACK |