キャリアで違う“家族割引”の内実──1人で2台という裏技も今や家族全員が携帯を持っているのも珍しくなくなった。しかし家族割引をしっかり適用しているだろうか? キャリアによってはなんと実質基本料金が70%割引になる場合さえある。
“携帯電話市場は国内で8000万契約で飽和する”。そう言われてきた数字が,最近では1億契約程度まで上方修正されてきている。 携帯電話・PHSは7100万契約に達した(10月5日の記事参照)。既に日本の人口1億2705万人の55%に当たり,15歳〜65歳の人口数,8617万人に達する勢いだ。契約数だけから見ると,子供やお年よりも携帯を持ち,そして“1人1台”から“1人複数台”に移行しつつあるといえよう。 こうした流れを受けて,キャリアも各種“家族割引”サービスを充実させてきている。複数台を家族割引することで月額基本料金は下表の通り割引され,対象電話間の通話も割引される。 *注 KDDIに関する記述は関東・中部・北陸の旧IDO地域について
*1 副回線のみ,無料通話料も50% 微妙に異なる各社の割引一見似ているように見える各社の割引サービスだが,実態はかなり異なる。その制限とメリットをしっかりと把握しよう。 ドコモのファミリー割引の最大のメリットは,PHSも組み込めることだ。そのため通話用に携帯電話,データ通信用にPHSを契約すれば大幅にコストを引き下げることができる(3月16日の記事参照)。さらに「いちねん割引」と併用することもできるので,最大35%割引となる。 KDDI(関東・中部・北陸。旧IDO地域)のコミコミ家族割引の魅力的な部分は,無料通話分を分け合えることだ。家族内で余った無料通話分はほかの端末からも利用できる。この特性をうまく利用すれば,1台の時とほとんど同じ料金で2台を活用することもできる(5月31日の記事参照)。「お約束割引」とも併用できるので,最大で51%割引となる。 J-フォンのJファミリーは,基本使用料50%割引と割引額が大きいのが特徴。ただし割り引かれるのは副回線のみで,無料通話分も50%引きになってしまうことには注意が必要だ。「長期利用割引サービス」とも併用できるので,最大67.5%割引となる。 ツーカーのファミリーセレクトは割引が50%と大きいが,対象となるのは副回線のみ。また無料通話分を除いた実質基本料金のみが50%割引なのも注意が必要だ。たとえば2000円分の無料通話分を持つ「MyTime」プランの場合,3900円が2950円になる計算。「長期利用割引」も併用できるため,さらに15%割引も可能だ。 2台契約した場合の試算
*各キャリア,モデルケースでの試算。いずれも合計基本料金が1万円前後,基本料金から無料通話分を除いた実質料金が5000円前後になるようにプランを2つ選んだ。 “家族割引”を適用すると以下のようになる。
*J-フォンの場合,トークパックライトを主回線に。ツーカーの場合MyTimeを主回線に選択 さらに年間継続割引(1年目)をそれぞれ適用すると,こうなる。
実質基本料金で計算した場合,無料通話分も50%になるJ-フォンの割引率は低くなってしまう。またJ-フォンとツーカーでは主回線は割引がないため,2台で家族割引を組むとドコモ,KDDIに比べて不利だ。しかし台数が増えると割引率も増し,3回線目,4回線目にトークパックライトを追加すると,実質料金ベースの割引率は41%まで上がる。 次のページへ「いったい“家族”って? キャリアごとに定義は違う」 モバイルショップ
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
最新スペック搭載ゲームパソコン
FEED BACK |