薄い,軽い! 「TK12」の魅力

「Compact VJE」は強力

 TK12は,J-フォングループ端末が採用している「スカイメール」と,au端末が採用している「EZweb@mail」を両方搭載している。独立して配置されたメールボタンを,押すとEZweb@mail,長押しでスカイメールのメニューが立ち上がる。  ただし普段利用するEZweb@mailは,au端末と同じくメールのフォルダ分けなどはできない。

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EZweb@mailのメール作成画面は,上から「題名」「本文」「宛先(to)」「宛先(cc)」「宛先(bcc)」「添付ファイル」と設定され,入力頻度の多い項目が上に来るよう工夫されている

 文字入力環境は工夫されており,大文字/小文字の変換ボタンや,絵文字,顔文字,URL関連文字を一覧表示させて入力できる機能も備える。

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 かな漢字変換には,あの「VJE」の携帯端末向け「Compact VJE」を搭載する。インライン入力・変換が可能で,変換候補も一覧表示される。文節長の伸縮が通常使われる左右キーではなく,ソフトキーに割り当てられおり,漢字の確定に2回決定が必要なことを除けば,操作性もオーソドックスだ。

 「もーむす」→「モー娘。」としっかり変換するなど,変換は強力。話し言葉や長い文章も見事に変換する。筆者の感じたところでは,「C451H」「D503i」に搭載されている「ATOK Pocket」といい勝負をしそうだ(6月9日の記事参照)。

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改善点は多いものの,問題の多い設定ソフトウェア

 TK12はメニュー周りも整理され,アイコンを見ながら各機能を設定できる。ただし操作性は直感的とはいえず,マニュアルをしっかり読まないと目的の設定を行うことは難しそうだ。

 通常,十字ボタンの中央が選択キーを兼ねるが,TK12では異なる場合がところどころにある。例えば電話帳の編集では,中央のボタンが「登録」で右ソフトキーを押して「編集」を行う。設定メニューでも,上下キーで選択して中央ボタンで決定する場面と,数字キーで候補の中から決定する場面とが混在しており,分かりにくい。左キーで戻れる場面と戻れない場面があるのも難解だ。

 画面表示が効果的なガイドを果たしていないのも問題。通常画面下部にはソフトキーの機能が表示されているが,TK12ではソフトキーを示している場合と左右キーを示している場合とが混在している。着信履歴を見るには中央キーを長押ししなくてはいけないなど,マニュアルをよく読まなければ分からない操作も。

 キー入力に対するレスポンスが悪く,取りこぼしさえないものの,いらいら感が増す。特に文字入力時は変換機能が強力なだけに反応速度の遅さが残念だ。

 電話帳には電話番号1つとメールアドレス1つ,ほかにグループ番号しか登録できない。TK12のEZweb@mailではPNGの画像も受信できるだけに,写真の設定などもう少し豊富な設定項目が用意されてもいいのではないだろうか。

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電話帳の画面(左)と,グラフィカルなアイコンが用意されたメニュー画面(右)

 ハードウェア的にはTK12の完成度は高い。メールの送受信に関しては,反応速度を除いては快適に利用できる。PIM的利用や,複雑な設定を行わないなら,TK12の満足度は高いのではないだろうか。

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[九条誠二,ITmedia]

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