PDCの3倍使われるFOMAのiモード──FOMAの現状

NTTドコモの中間決算説明会では,FOMAの現状が話題に上った。サービスインから1カ月経た段階では,PDCのiモードより3倍使われているという。しかし同社首脳はもうじき始まる動画クリッピングサービス「iモーション」でさらに利用が飛躍的に伸びると期待を寄せている。

【国内記事】 2001年11月9日更新

 11月7日にTCAが発表した移動体通信契約者数によると,NTTドコモの第3世代携帯電話サービス「FOMA」の加入者数は1万1000(11月7日の記事参照)。中期決算説明会の資料によると,その内訳は66%が法人ユーザー。端末の種別は,スタンダードタイプの「FOMA N2001」が45%,ビジュアルタイプの「FOMA P2101V」が40%,データタイプの「FOMA P2401」が15%だった。

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10月末時点の数値。契約者数は1万560とされている。スタンダードタイプとビジュアルタイプはほぼ同数。データタイプは1500台程度

FOMAのiモードトラフィックはPDCの3倍

 面白いのはFOMAのトラフィックだ。ドコモの資料によると,FOMAのiモードはPDCのiモードの3倍強のトラフィックが発生している。1日当たり,PDCでは平均で230パケット(約28Kバイト)なのに対して,FOMAでは700パケット(約87Kバイト)。パケット料金が3分の2に下がったとはいえ,結果として利用料金は増えている。

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 ドコモの立川敬二社長は「面白半分に使うケースもあるだろうし,試験的に使う場合もある」としながらも,「高速でパケットが流れれば,同じ時間でもたくさんのトラフィックになる」と,FOMAでトラフィックが増加する理由を説明する。

 iモード以外のパケット通信,PCと接続た場合のデータ通信では,1日当たり2000パケット(約250Kバイト)のトラフィックが発生している。

 FOMAのiモードでは,今後サービスが充実していくことでさらにトラフィックが上昇しそうだ。その目玉となるのが,新端末「FOMA N2002」で利用可能になる動画クリッピングサービス「iモーション」だ(10月30日の記事参照)。

 「現行のFOMA端末は,機能が503iとほぼ等しい。FOMAの最大の機能は100KバイトのMPEGを使った動画をダウンロードするiモーション。(トラフィックについては)この機能が出た後で評価するべきだろう。今の数字よりは上がるだろうと期待している」(iモード事業本部長の榎啓一取締役)

 ドコモ首脳陣がFOMAに期待するのも,テレビ電話や「Mstage」ではなく,iモーションのようだ。

 「FOMAで花開くと思っているのは,映像情報の転送だが,これは単なるテレビ電話に期待しているのではない。FOMAになれば映像という情報をもっとやりとりしていただけるはず」と立川社長も期待を表す。

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カメラは見送り?──今後の商品戦略は

 J-フォンの「写メール」の成功で,“カメラ付き端末”への期待は高まっている。決算説明会でも,「504iシリーズにカメラ搭載の可能性はあるのか?」という質問が飛び出したが,「(カメラは)FOMAのビジュアルタイプで十分カバーしていると思っているが,需要があればPDCのカメラも考えたい」と立川社長。

 映像を使ったサービスには積極姿勢を見せる立川社長だが,PDCでサービスを提供するかどうかは微妙なところ。

 「PDCと3Gは基本機能が違う。サービスがグレードアップするにしたがってインフラもアップグレードしていかなくてはならない」(立川社長)

 サービスもインフラも進化し,多くの機能が詰め込まれる中,端末価格は上昇している。昨年は実売1万円程度で携帯電話を購入できたのに,今年は3万円程度出さないとドコモの最新型は手に入らないようになってきた。

 今後も端末の価格は上がっていくのか? それをドコモはどう捉えているのか?

 「端末が高機能になって製造原価が上昇するのは仕方ない。国内だけでなく海外も含めて(端末を)大量生産することで解決したい。これが海外戦略の1つでもある」(立川社長)

 従来も端末は1万円で製造できていたわけではなく,通信キャリアが販売店に渡すインセンティブと呼ばれる販売報奨金によって実売価格が押し下げられていた(7月11日の記事参照)。「1円端末」なるものが登場したのも,このインセンティブのため。

 この方法が盛んだったのは,残り少ない国内のシェアを早期に獲得するためだったようで,7000万契約を超え飽和が近くなってきている最近では「シェアや売上よりも,利益重視」という方向に変換しつつある。

 「(海外で大量生産することで,販売店への)インセンティブをつけなくても安くなる,こうした仕組みを考えているので,長期的に見れば当然インセンティブは少なくなる」(立川社長)

 今後,端末が手頃な価格で手に入るかどうかは,1つにはドコモの海外戦略にかかっているともいえるだろう。

 ちなみに,PHS事業で唯一好調なドコモは12月にBluetooth搭載端末の投入を予定している(10月2日の記事参照)。

[斎藤健二,ITmedia]

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