波紋を呼ぶハッピータイム2
週明け早々に発表されたのが、ボーダフォンの「ハッピータイム2」(4月19日の記事参照)と価格改定(4月19日の記事参照)のトピック。“5分話せば30分間無料”とうたうハッピータイム2だが、短時間で通話を終えると旧ハッピータイムのほうが安く、“事実上の値上げ”ととらえる向きも多い。
また、ハッピータイム2ではテレビ電話とプリペイド携帯電話が適用外になったことも知っておきたい点。テレビ電話は価格も改定され、音声通話料の1.8倍に値上げされる。
ただ、「家族割引」や、よく電話する相手をあらかじめ指定することで通話料が半額になる「指定割引」(月額利用料315円)を併用すればこの限りではない。ITmediaでは、どのプランで何分なら安いのかを検証したので参考にしてほしい(4月20日の記事参照)。
DDIポケットから久々の音声端末
DDIポケットが久々の音声端末「AH-K3001V」を発表した。京セラ製で、WebブラウザにはOperaを採用。HTMLベースのPCサイトを快適に閲覧できることからか、液晶は2.2インチのQVGA。サイトはAH-K3001Vの画面サイズに合わせた表示が可能だ。
POP3/SMTP対応のメールソフトを搭載し、台湾とタイの国際ローミングに対応(2003年12月の記事参照)。台湾やタイのちょっとした旅行ならPCを持っていかなくても、AH-K3001Vがあれば、PC宛てのメールを送受信したりWebを閲覧できる(4月22日の記事参照)。
価格も新規で8000円から1万円程度と買いやすい値段になる模様。5月14日に発売される。
今年のケータイは和風がトレンド?
ボーダフォンも、“琴”をイメージした新端末「KOTO」を発表。5月下旬以降に発売予定だ(4月22日の記事参照)。
今年の端末には、和風のテイストを持ったものが多い。最初にその色を打ち出したのは、2003年10月に発表されたauのINFOBAR(2003年10月の記事参照)。NISHIKIGOI、ICHIMATSUという名前はもとより、和風のモチーフをデザインに採用したことで注目を集めた。
ドコモのFOMAもN900iとSH900iが、和のイメージを盛り込んでいる。Nはオレンジが着物、黒が黒髪、シルバーが刀を(3月2日の記事参照)、SHはシルバーが日本刀の鋼、レッドが江戸時代の化粧品の紅をイメージして作られた(3月18日の記事参照)。
5月上旬にKDDIが発売予定のグローバルパスポート端末「A5505SA」(3月17日の記事参照)は、扇をイメージしたデザインだという。
なお、和風端末の先駆けとなったINFOBARのNISHIKIGOI、ICHIMATSU、BUILDINGは、在庫限りで姿を消す可能性もある(4月21日の記事参照)。
どうなる? TD-CDMA
今週は、TD-CDMAを巡る議論も活発だった。4月19日に情報通信審議会のIMT-2000技術調査方策作業班、第4回会合が行われ、帯域の効率的な利用を模索する動きが見られた。
アイピーモバイルとソフトバンクは、「15MHzの帯域は1社独占にすべき」と主張(4月20日の記事参照)。これに対してイーアクセスの諸橋知雄技術部長は、これに反対する姿勢を見せながらも、そもそもこうした議論が時期尚早だとコメントしている(4月23日の記事参照)。
さて、来週は?
27日には、「BREW JAPAN SEMINAR 2004」が開催され、KDDIの高橋誠執行役員コンテンツ・メディア本部長兼メディアビジネス部長や、クアルコムジャパン株式会社野崎孝幸ビジネス開発担当部長が講演を行う。WINの次なる展開について言及するかどうかが注目だ。
28日にはKDDIが決算を発表。年間純増数トップの実績が決算にどのような数字として表れるかが期待される。
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