5分で分かる、今週のモバイル事情:6月5日〜11日
5月の契約者数が発表された。auが純増トップを守り、FOMAが3G端末トップを守る構図は変わらない。海外に目を向ければ、世界の携帯電話販売台数も発表された。
au、8カ月連続で「純増トップ」
電気通信事業者協会から、5月の契約者数が発表された(6月7日の記事参照)。純増数トップの座は、8カ月連続でauが守った。
3Gの純増数という観点では、FOMAがトップ。ボーダフォンもPDCが純減に転じており、各キャリアとも3Gへの移行が進んでいる。ボーダフォンは3G端末で、年度内にも「1枚のUSIMに2つの電話番号」を入れ込むサービスを提供する予定だ(6月11日の記事参照)。
世界に目を転じれば、2004年1-3月期の“世界の携帯電話販売台数”が発表された(6月9日の記事参照)。こちらは、首位のNokiaはシェアを6%落とし、28.9%に。2位Motorolaは1.7ポイントシェアを上げ、16.4%となっている。
各キャリアのエリア拡大が進む
FOMAが、6月末にも東京メトロ、都営地下鉄の全地下鉄で使えるようになる(6月7日の記事参照)。12月にかけて、FOMA設備の増強も行う予定。これに伴い、一部エリアで工事時間帯にFOMAサービスが使えなくなることがある(6月11日の記事参照)。
ボーダフォンも継続してエリア拡大を行っており、7月初旬には東京メトロ全駅で使えるようになる見込み(6月10日の記事参照)。342カ所で無線基地局の配置や、増強などの品質向上対策を行う。
iモードの海外展開が進む
オーストラリアでもiモードが開始される(6月10日の記事参照)。ドコモはオーストラリアのTelestraと、ライセンス契約を結んだ。
ドコモはこれまでドイツE-Plus、オランダKPN Mobile、ベルギーBASE、フランスBouygues Telecom、スペインTelefonica Moviles Espana、台湾KG Telecom、イタリアWIND、ギリシャCOSMOTEにiモードのライセンスを提供している。6月7日には、ギリシャでiモードが開始されている(6月7日の記事参照)。
迷惑メールと、キャリアの対策
auが、迷惑メール対策を強化した。「ぷりペイド」携帯電話からの迷惑メールが増加している現状を踏まえ、ぷりペイド携帯でも通常の携帯同様の利用停止措置をとる(6月8日の記事参照)。
総務省の資料によれば、2003年度に電気通信サービスでユーザーから寄せられた苦情・相談のうち、「携帯電話・PHS」に関するものが5519件で最多を占める(6月8日の記事参照)。携帯、PHSにまつわる苦情・相談は、1年間で3倍になったという。
さて、来週は?
6月12日には、“ロンドンシック”をコンセプトにしたデザインの「A5506T」が関東で発売される予定(6月7日の記事参照)。沖縄、北海道などでは既に発売されている。端末価格は1万5000円前後になる見込みだ。
シンガポールでは、6月14日から「Nokia Connection 2004」が開催される。Nokiaはヘルシンキでもカンファレンスを開催する予定。いずれも、現地レポートをお届けする予定だ。
ドコモのiモード企画部長、夏野剛氏は「詳細は言えないが……FeliCa携帯も近々発表する」と話している(6月10日の記事参照)。FeliCa対応端末の登場も近そうだ。
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