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操作性にあと一歩〜「D900i」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/3 ページ)

900iシリーズ最後発となる「D900i」。開発が長引いたためか、操作性などの面で「D506i」からの大きな改善は見られなかった。

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 900iシリーズの中で最も遅れて登場したのが「D900i(6月23日の記事参照)」。「D505iS」をベースにしたデザインで、ヒンジ部にカメラを装備。閉じた状態ではデジカメスタイルのヨコ撮りケータイとして、開くとカメラ部が内側を向いて自分撮り専用カメラ付ケータイとして使えるという構造を踏襲している。

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 ヒンジ部のカメラはD505iSと同等と思っていいだろう。富士写真フイルムのレンズブランドFUJINONレンズに1/3.8インチサイズの100万画素スーパーCCDハニカムを搭載。パンフォーカスで、マクロ切替スイッチで近距離撮影もできる。

 スーパーCCDハニカムはCCD上の画素を斜めに並べた(ハニカム状に配列)のが特徴で、その構造上、実際の画素数の2倍サイズの画像を生成できる(2003年10月29日の記事参照)。D900iの場合、200万画素相当の1600×1200ピクセルサイズになるわけだ。

 FOMA端末はたいていテレビ電話用とデジカメ用の2つのカメラを持っているが、この構造ならカメラは1つで済む(ただし自分撮り時はレンズの位置がヒンジにあるため、顔を見上げる感じになって女性には評判がよくないが)。

 閉じたときは側面のズームボタンの片方が静止画起動、もう片方が動画起動となっており、その横にシャッターボタンがある。さらに1.1インチで120×160ピクセルのサブディスプレイの下にリアボタンがある。カメラモード時にこのリアボタンを押すと撮影モードが表示されるという寸法だ。


撮影時はこのようにサブディスプレイを使う。リアボタンを押すと撮影モードが表示されるがそれ以上の作業はできないのは残念。サイドにはズームボタンとシャッターが用意されている。シャッターはなかなか押しやすい

ヒンジ部のカメラが底面の穴から顔を出すというデザインはD506iなどと同じ。D506iにあったレンズカバーは採用されなかった。この状態でヨコ撮り撮影ができる。マクロ切替スイッチもヒンジ部にある

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 残念なのは、閉じた状態では撮影する以外の操作ができないこと。ライトのオン/オフすらできない。D506iではズームボタンを使って簡単なメニュー操作を行い、シーンモードの切替なども可能になったのに(5月6日の記事参照)、D900iでは明るさの調整すらできないのだ。自分撮り以外は、閉じた状態で撮影するしかないという構造だけに、この仕様は残念。

 いったんディスプレイを開き、自分の顔を写しながらメニュー操作をし、明るさやシーンやコントラストや画像サイズを変えてからまた閉じて撮影、という面倒な手間が必要になる。

 また、D506iではたくさんあった撮影モードは5種類(ノーマル、美白、日焼け、夜景、文字)に減り、よりシンプルになった。

 それ以外はけっこう快適である。起動も高速だし、メモリースティックDuoへの記録も最高解像度で約7.5秒と従来より高速化している。

 なお画質や画像サイズ設定は、オープン時(自分撮り時)とクローズド時(横撮り時)で別々に設定するようになっている。オープン時は最高VGAサイズまで、クローズド時はVGAに加えて、1280×960ピクセルと、1600×1200ピクセルが追加される。


自分撮り時や設定変更時はこのスタイルで(左)。記録メディアには引き続きメモリースティックDuoが採用された(右)
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