検索
ニュース

アテネで、現地端末の購入に苦しむオリンピック奮戦記(後編)(2/2 ページ)

「アテネでVGS端末と現地端末の使い勝手を比較する」――という本企画、前回はボーダフォン端末がすんなり利用できたことを紹介した。しかし、現地端末の利用となると、そう簡単にはいかなかったのだった……。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

MMSの設定には直営ショップの店員も大苦戦

 これでは設定ができないので、カスタマーセンターに電話をしてみたものの「あと24時間待ってくれ」「あと3時間待ってくれ」といった返事ばかりで、いつまでたっても設定情報を教えてくれない。

 仕方ないので、COSMOTEの直営ショップへ行き設定をお願いしてみた。しかし、ショップの店員もどうやらMMSサービスの設定に慣れていないようで、2軒の直営ショップでさんざん設定をいじられた挙げ句「携帯が壊れているのでは」といってT610をつき返されてしまった。念のため、Sony EricssonのサービスショップへT610を持ち込むと故障しておらず「COSMOTE以外を使ってみたら」といわれる始末。

 MMSがあまり使われていないこともあるのかもしれないが、あまりにもひどい状況である。このままではCOSMOTEは諦めるしかない、と思いつつダメもとで3軒目の直営ショップへ行くと、ここにはMMSに詳しい店員が何人かいて、あっというまにセッティングをしてくれ、ようやくMMSが使えるようになった。

photo
ギリシャで購入したT610。プリペイド式のSIMを使う場合は、電源をオンするたびに4桁のPINコードを入力する必要がある

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 ちなみに、MMSの設定ができなかった直営ショップはプラカ地区周辺のショップで、しっかり設定できたのはオモニア駅から北側に歩いたところにあるショップである。このオモニア北側の地区は、各メーカーのサービスショップやデジカメ専門店などが集まり、日本でいう“秋葉原的”な場所にもなっている。もし、アテネで携帯を購入する機会があるなら、このオモニア北側の地区で買うのがお勧めだ。

 MMSが使えるようになったところで、V801SAに付属するSIMがT610で使えるかをチェックする。すると、電話だけなら電話番号もそのままで使える。ただし、ボーダフォンライブ!については、設定情報が分からないために利用できない。もっとも、T610ではそもそも日本語が使えないので、日本語のボーダフォンライブ!にアクセスできたとしても意味がないのだが…。

長期の滞在なら海外携帯が便利

 こうしてV801SAとT610の2台を手に入れた筆者は、現在はこの2台を使ってサポーターズ・プロジェクトのアップを行っている。V801SAとT610の使い勝手を比べると、英語メールの入力ではやはりT610のほうが操作性がよく、英単語の予測入力も付いていてかなり便利である。一方で、T610ではSIMカードを付けたりはずしたりしているうちに、保存したメールが消えてしまったことがあった。大事なメールはSIMカードに保存するといった細かい注意が必要だろう。

 V801SAについては、やはり英語の入力がやや不便なほか、ギリシャ語やフランス語などで文字化けを起こすこともある。「海外で日本語を使うためのもの」と割り切った使い方をするのがベストだろう。

 コスト面から両者を比較してみると、ローミングの場合は通話料金が高いとはいえ、端末自体は激安(筆者の場合は1円)で手に入るので、短期間の滞在ならこちらのほうがコストパフォーマンスはいい。また、数カ国を移動しながら携帯を使う場合も、各国でいちいちプリペイドカードを買って設定するよりは、ローミングで済ましてしまったほうがお手軽だ。

 逆に、1か国に一定期間以上滞在して、頻繁にメールや電話をやりとりするのであれば、多少高くても海外で携帯電話を購入してプリペイド携帯を使うほうがいいだろう。とくにヨーロッパの場合、GSM携帯が1台あればどこの国でも使えるので、年に何度も海外へ出張するような人は1台持っていて損はない。また、アメリカでの使用を考えた場合、T610のようなトライバンドのGSM携帯電話を選んでおくのがベストではないだろうか。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る