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80バイトに思いを集約 韓国の顔文字韓国携帯事情(2/2 ページ)

韓国のユーザーも日本同様、メッセージを頻繁にやり取りする。特に旧暦正月やバレンタインなどのイベントの際には、見るだけで楽しく個性的なお祝いメッセージが飛び交う。

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 イモティコンが花盛りとなるのが、クリスマスや正月といった年中行事の時期。特に旧暦正月(8日〜10日)とバレンタインデーという二大行事が連続している今年2月の第2〜3週は、イモティコンを提供するWebサイトに「正月特集」「バレンタイン特集」というカテゴリが一気に用意され、目に鮮やかなSMSが多く飛び交う。

どちらもお正月の挨拶用のイモティコン。左は韓国の民族衣装を来た男女。左は今年の干支の酉
バレンタインデー用のイモティコン。SMSの数がチョコと同じくらいステータスになりそうなほど凝ったデザイン揃い

中高生がSMS文化を作る

 SMSのヘビーユーザーといえば、日本同様、やはり中高生だ。韓国青少年開発院が昨年10月、全国の中高生1719名(中学生888名、高校生831名)を対象に行った調査によると、1週間に発信するSMSは平均142.23通、携帯電話を持つ理由としても「友だちとの通話またはSMS送受信」が67%で1位となっている。

 彼らにとってSMSは、単なる連絡手段ではなく1つの遊びでもある。さまざまなイモティコンの利用はもちろん言葉遊びも盛んで、韓国人の大人でも解読不能なものがあるほど。文章にも流行があって、暗号形式のSMSが流行したり、特殊な文体で人気を得たインターネット出身の女性作家の文体を真似したSMSが流行したりしている。「SMS中毒の青少年」「韓国語の破壊行為」という議論もなんのその。感性のままに言葉遊びを楽しむ様子は、日本の中高生となんら変わりはない。

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通常通り、左上から右へ読んでいくと支離滅裂な文章になるが、番号表の順に読んでいくと「酒に酔うと1日が過ぎ、君に酔うと100年が過ぎる。これを解いたら、私に愛してるとSMSを送って」という意味になる。暗号SMSは、好きな人への告白や、友だちを気遣う内容が多い

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番号表通りに読むと「君がもしこのSMSを完璧に読んだら、君の永遠の友だちになってあげる」

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キャリアのSMS用サービス

 盛んにやり取りされているSMS用に、各キャリアでも料金プランを用意している。LG Telecom(以下、LGT)では、19歳以下を対象にした料金プランで、月25000ウォン(約2500円)でSMS無制限の料金プランを提供しているほか、月定額2000ウォン(約200円)で100件のSMSが無料となるオプション料金「SMS割引100件」を用意している。100件を超えた場合は1件あたり30ウォン(約3円)ずつ課金される。

 KTFとSK Telecom(以下、SKT)では、18歳以下を対象とした料金プランで、それぞれ月26000ウォン(約2600円)、27000ウォン(約2700円)払うとSMSが無制限無料となるプランを用意。また2人一緒に加入すると、加入者間のSMS送受信が無制限となる、それぞれ月22365ウォン(約2236円)、22000ウォン(2200円)のカップルプランも提供している。

 特にSMSサービスに力を入れているのがKTFだ。昨年はSMSの送信や送り先番号の管理などができるプログラム「ミニメッセージマネージャ」の提供を始めた。

 メッセージマネージャ会員は、月定額800ウォン(約80円)で月40件のSMS送信が無料となり、それを超過した場合には1件30ウォン(約3円)でSMSの送信ができるようになっている。

 また今年2月からは、SMSを相手が無事に受信したかを確認できる「同期SMS」サービスも始めた。送り先の電話番号の後ろに「#」さえ付ければ、1件50ウォン(約5円)で利用できる便利なサービスだ。また1件100ウォン(約10円)で、海外にSMSを送れるサービスも実施中。「##*+国番号+携帯電話番号」だけで、世界160カ国にSMSが送れる。

 旧暦正月やバレンタインデーに向けたSMSサービスも用意されている。SKTの「お正月交通SMS」は、旧暦正月に車で帰省するユーザーを対象にしたサービスで、利用者があらかじめ指定した時間の指定の道路情報を、SMSを使って1時間単位で知らせてくれる。

 またKTFの「かわいいSMS」サービスは、相手の電話番号の後に「*」か、前に「200」を付けて発信すると、メッセージ内容に合った絵やフォント、背景音楽が自動で設定される。受け取り手には鮮やかなMMSとして送信される仕掛けだ。

 ことあるごとに送られるSMSは、いまやハガキや手紙に代わる存在。今後も3月14日のホワイトデーや、恋人のいない人が寂しくジャージャー麺を食べる、4月14日の「ブラックデー」と、立て続けにイベントが続く韓国。その際にも楽しいメッセージが飛び交っていることだろう。

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佐々木朋美

 プログラマーを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。

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