これは絵空事ではない〜イー・アクセスが解説する「新型モック」(2/2 ページ)
イー・モバイルが考える「将来の携帯」が、秋葉原で展示されている。担当者の解説付きで、実物を見てきた。
その3・データコミュニケーションモデル
ヨドバシAkiba店の入り口から見て奥のほうにあるショーケースには、さらに2機種のモックが展示されている。その1つが「データコミュニケーションモデル」。ノートPCのPCカードスロットに挿すタイプの端末でありながら、ただのデータカードではなく携帯電話――という、一風変わったモデルだ。
“データカードだが、音声通話も可能”というコンセプトの端末はこれまでもあったが、このモックほどスタイリッシュではなかったはずだと諸橋氏。サイズは54×125×10.5ミリで、80グラム。スペック表にはW-CDMAとHSDPAのほかに、上りを高速化するHSUPAにも対応するとある。
ダイヤルキーが見当たらないが、端末中央に見えるホイールキーを主に操作して電話をかけるイメージだという。「PC側で電話帳データベースを整理して、ユーザー番号1番は誰それ、と割り当てておく。端末側ではホイールキーでユーザー番号を選択して、通話できる」
Bluetooth機能も備えており、Bluetoothヘッドセットを利用した通話を行えるほか、そもそもBluetooth非対応のノートPCに同機能をもたらす“Bluetoothアダプタ”としても活用できるだろうという。
その4・コアモジュールモデル
データコミュニケーションモデルの隣にあって、諸橋氏が「イチ押し」と言葉に力を込めるのがコアモジュールモデルだ。「無線モジュール付きのSIM。MP3プレイヤーやPDA、ゲーム端末などにこれを挿すだけで、その端末が音声通話やデータ通信に対応するようになる」
サイズは30×50×5ミリで、重さは約10グラム。こちらもW-CDMA、HSDPA、HSUPAに対応する。「ユーザーが2台目、3台目の(携帯)端末を持つときにこのモジュールが大きな役割を果たす。MVNO(Mobile Virtual Network Operator)の事業者が移動体事業をやろうと考えたときも、このモジュールによって端末の自由度が上がる。我々としても、イー・アクセスの端末の種類を増やせることになるわけで、非常に力を入れている」
モジュールを端末に接続する際のインタフェースは、イー・アクセス独自のものになる。ただし諸橋氏は業界として、統一規格を作ってもよいのではないかと話す。「まずはW-CDMA陣営で、モジュールのインタフェースを決めるといった具合だ。状況が進めば、CDMA2000との共通インタフェースを考えてもいい」
価格やリリース時期は全くの未定
以上、4機種を見てきたがいずれも価格や発売時期は未定。実際にこれらのモデルがリリースされるのか、またリリースされるとしても何種類が実際に市場に出るかなどは、これから検討するという。「これからマーケティングをして、価格にしてもターゲットプライスを絞り込んでいく」
日頃ヨドバシAkibaの売り場に控えているイー・アクセスの担当者によれば、ユーザーの反応は上々だという。「週末などは、多くの人が関心を持って見てくれる。『いくらですか』『どこで買えるんですか』といつも聞かれている」。イー・モバイルとしても当然ユーザーの需要が大きそうなものを展示しており、端末を買いたいという期待に応えたいとした。
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