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イー・アクセスが目指すモバイルWiMAXサービス

イー・アクセスの最高技術責任者、諸橋知雄氏が、2月8日の記者懇親会の席で、モバイルWiMAXについての考えを話した。

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 イー・アクセスは、2005年12月1日に「WiMAX推進室」を設立し、モバイルWiMAX(IEEE802.16e)での周波数獲得を目指している(2005年11月24日の記事参照)。子会社のイー・モバイルが展開予定の、W-CDMA方式の3G携帯電話事業との連携も視野に、WiMAXの技術を精査中だ。

 2月8日に開催された記者懇親会では、そのWiMAX推進室に所属し、最高技術責任者でもある諸橋知雄氏が、モバイルWiMAXについてのイー・アクセスの考えを話した。

 「WiMAXを選んだのは、アプリケーション(=やりたいこと)をベースに、それを実現するために最適な技術は何かを考えた結果」だと諸橋氏。同社はW-CDMAおよびHSDPAとモバイルWiMAXを組み合わせ、都心など高トラフィックエリアでの周波数有効利用やスループットの向上を図る構想を発表している(2005年5月23日の記事参照)。ただし、最初から用途を限定するつもりはなく、可能性があるものにはどんどん挑戦していきたいという。

 同氏はまた、「モバイルWiMAXのネットワークでVoIPを用いた音声通話サービスを提供するのも当然ありだと思う」と話し、その可能性を否定しなかった。ワイヤレスでのブロードバンドアクセスという基本的なサービスを提供した上で、他社とは差別化できる機能やサービスを用意したい考えだ。

 「携帯電話は、音声通話サービスが最初にあって、データ通信も可能にしたもの。それに対してモバイルWiMAXは、データ通信サービスが始めにありきで、結果的に音声通話もできるものだ。端末で通話ができるという点において両者は同じだが、スタート地点が違う」と話し、最大20MHzの帯域を使うWiMAXと5MHzの帯域内で通信を行う携帯電話は、利用目的に応じたすみ分けができるのではないか、との見方を示した。

 ただ、「お客さんが無理をすることなく使えることが大事なので、こちらから新しいサービスを押しつけることはしたくない」との発言もあった。「ユーザーに学ぶ時間を提供し、その上でいろいろなことに使ってもらう」事が重要だと考えている。

 「何ができて何ができないのか、現在はモバイルWiMAXの実力を見極めている段階だ」(諸橋氏)

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