2006年上半期、最も売れた端末は?──ウィルコム編
2005年末より多数の新端末を投入し、ラインアップ強化を図ったウィルコム。中でも2006年上半期で最も注目を集めた端末の1つ「W-ZERO3」は何位になっただろうか。
最強・不動の王者「シンプル京ぽん」
2006年上半期で最も人気を得たウィルコム端末は、“シンプル京ぽん”こと「WX300K」だった。2005年11月に発売されたこのWX300Kは上半期の週別ランキングすべてでトップを獲得し、圧倒的な人気を博した。
WX300Kは、98(長さ)×48(幅)×20.8(厚さ)ミリ/110グラムの小型・軽量なボディにOperaブラウザ、POP3/SMTPメーラー、35万画素CMOSカメラなどを搭載し、初代京ぽんこと「AH-K3001V」のマイナーチェンジ版となる音声通話重視のユーザーをターゲットとする端末だ。2005年5月より開始した、ウィルコム端末同士の通話料金を無料とする「ウィルコム定額プラン」がユーザーの支持を得、量販店等において“家族の通話用”として複数台購入するのに適した端末だったことも販売数が伸びた理由の1つと思われる。
ちなみに同端末は2006年6月に4xパケット通信に対応し、メタリックシルバー/ネイビーブルーの新色も追加するなど、ユーザーニーズに沿ったバージョンアップが行われ、2006年8月現在も高い人気を維持している。
また2005年末からウィルコムは、WX300Kのほかに4xパケット通信/フルブラウザ/Bluetoothなどを搭載するハイエンド端末「WX310K」(京ぽん2)、4xパケット通信/フルブラウザ/Java/ICレコーダー機能などを備える「WX310SA」(洋ぽん)、4xパケット通信/指紋センサー/PCドキュメントビューワ機能などを備えるストレート型端末「WX310J」、そしてWindows Mobileとスライド式のQWERTYキーボードを搭載するスマートフォン「W-ZERO3」(WS003SH)を、6月にはメモリ倍増+電子辞書標準添付の「W-ZERO3ハイスペック版」(WS004SH)を投入。ラインアップを大幅に強化し、契約数も大きく伸ばした(2006年7月7日の記事参照)。
2005年12月に発売されたW-ZERO3は、2006年上半期に大きく注目された端末の1つだった。W-ZERO3は大手量販店で行われた予約受け付けイベントに、開店前から200名の行列ができ、販売予約サイトはアクセス集中で繋がらない状態に、そして品薄状態が2006年1月頃まで続いたことなども記憶に新しい。2006年1月第5週の集計から4月第3週まで、WX300Kに次ぐ2位を長期に渡って獲得し、WS003SHは上半期総合で3位に、WS004SHも10位に入った。
2006年下半期も、VGA液晶やスライド式のQWERTYキーボードなどのコンセプトはW-ZERO3と同一ながら、より“携帯”のように使用できるスタイルを採用した「W-ZERO3[es]」や、W-SIMに対応するシンプル音声端末「nico.」、子ども向け機能/デザインを採用する「キッズケータイpapipo!」など、各セグメントに沿った端末を多くリリースしている。2005年9月、ウィルコムの八剱社長は同社のウィークポイントとして「ユーザーの不満点の大きな1つに、品揃えの薄さがあった」(2005年9月27日の記事参照)と述べていたが、2006年8月現在、かなり払拭された印象だ。
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