「INFOBAR」前に登場していたデザインケータイ:Mobile Weekly Top10
ソフトバンク関連のトピックがランキングを埋め尽くす中、健闘したのが「INFOBAR 2」の記事。デザインケータイの先駆けといわれるINFOBARだが、それ以前にもストレート型のデザインケータイが登場していたことを、ふと思い出した。
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番号ポータビリティ開始後、最初の週末を挟んだ今週のランキングは、ソフトバンク関連の記事で埋め尽くされた。そんな中、健闘したのが「INFOBAR 2」のプロトタイプや3種の新しいコンセプトモデルを発表したauのトピックだ。
INFOBARは2001年5月にコンセプトモデルが登場し(2001年5月の記事参照)、2003年10月末に発売された、深澤直人氏デザインのau design project端末。デザインの斬新さはもとより、折りたたみ型端末が主流だった当時、ストレート端末の新たな魅力をアピールしたことが注目を集め、売り切れが続出する人気ぶりだった。
後継モデルのプロトタイプは、初代INFOBARの雰囲気を残しつつ、丸みを帯びたボディラインのストレート端末として登場(10月31日の記事参照)。KDDIデザイニングスタジオで配布しているパンフレットには「矩形がオーガニックに変化する途中のかたちは、手になじみ、ポケットにするっと入る。機械が人間の丸みに近づいていく様はINFOBARの進化と同期している」という深澤直人氏の言葉が紹介されている。
2002年、「ストレート端末のネガティブイメージを変える」とうたう携帯があった
デザイン携帯の先駆けといわれる「INFOBAR」だが、ふとしたことからINFOBARより前に製品として登場したデザインケータイのことを思い出した。J-フォンが2002年7月に発売した三菱電機製のストレート端末「J-D06“graphica”」だ。INFOBARのほうがコンセプトモデルの登場は早かったが、製品としての登場はJ-D06“graphica”のほうが先だった。
J-D06“graphica”が登場した2002年は、折りたたみ携帯の全盛期で、ストレート端末が“古くさい”イメージで見られていた頃。こうした中で登場したJ-D06“graphica”は、J-フォン(当時)が「ユーザーは携帯デザインに対して不満を持っている」ことに着目し、三菱電機と共同で開発したデザインケータイだ(2002年7月の記事参照)。
アルミ調の質感を実現するためにスリーコートを施したボディ、クロムメッキ素材を使ったボタン、金属メッシュをかぶせたマイク──。「ストレート端末に対してユーザーが持っているネガティブイメージを覆したい」という思いから生まれたこのデザインケータイは大きな注目を集め、折りたたみ一辺倒だった風潮に風穴を開けた。インハウスデザイナーと携帯キャリア、端末メーカーの取り組みとして、当時、先進的な試みだったと思う。
なぜ、急にこの携帯を思い出したかというと、ドコモの発表会で目にした三菱電機製のスライド型ワンセグケータイ「D903iTV」のオレンジがJ-D06“graphica”にそっくりだったから。あの鮮やかなオレンジやアルミのような光り方、すごく似てる……。
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